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2018年07月10日

27(眠り姫と眠り王子‘18) 真夏の夜の夢?! 〜夏祭りの晩に〜 2 【三月さくらY-3・4】


碧斗と未来の物語
「じゃじゃ馬ならしプロジェクト?!」の最終話。
初デート…
とっておきのシーンです★
小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
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夏祭りの晩の続きから。
「好き」と伝え合った二人は…★


 未来は言った。「私、自分でも気が付かなかったけど、ずっと待ってたの。いっつもわがまま言ってるように見られるんだけど、ほしいものをはっきり言えなかったのね。ホントにほしいものって、ほしいって言えなかったりするのね」
「なんだよ、それ」
「私は我が儘で言いたい放題って思われてるけど、とても受け身的な人なの。最初の言葉は碧斗から聞きたかったの」
 碧斗は微笑んでもう一度言った。「ずっと未来が好きだった」
 未来のパッチリとした目に涙が溢れてきた。そんな潤んだ目で碧斗を見つめて言った。「碧斗のことだけ好きだった」
「うん。俺もだよ。…こういうこともやっぱり俺からってことだよね」
 碧斗は未来の手を引いて、人目の届かない木の陰に連れて行き、口付けした。
「今日は帰りも手を繋いで帰ろ」
 一度放していた手を繋いで、まだやっている屋台を覗きながら二人は歩いた。鳥居を過ぎて、そしていつのまにか駅の方まで来てしまった。
 店まで自転車を取りに行くのもなんだからと、電車で帰ることにした。
 未来を家に送り届け、別れ間際のなんと名残惜しかったことか…。

 “Jiro's Home”にいる志道からメールが入っていた。碧斗はその足で志道の許に向かった。
 入り口は開いていて、志道がピアノを弾いているようだった。灯りはほとんど消された中で、ピアノの音が際立つように聞こえていた。
 ひとしきり弾き終わると、志道は碧斗の側にやって来た。
「ごめん。邪魔しちゃった?」碧斗は言った。
「待ってたんですよ。送りながら、話しましょうか。今晩はどうでしたか?」
「うん、よかったよ。なかなか二人だけで会う機会がなかったから。毎晩自転車で送って帰るんだけど、いつもは照れ臭くってさ、まだ未来にはっきり好きだとも言ってなかったんだけど」
「今日は言えましたか?」
「うん。自然に言えてしまった。不思議だよね。俺って、こんなにも未来が好きだったんだって。好きだって言ったら、もう可愛いくてさ、キスまでしてしまった」
「へぇ」と言いながら、志道は何気ない顔の中に驚きを隠し込んだ。
「若者はやりますねぇ」
「志道兄だって、まだまだ若いでしょ」
「あなたの勢いには負けますよ」
「一気に行きすぎだったかなぁ。まだ、お祖父さんの許可ももらってないのに」
「ああ、そのお祖父様ですが、日曜の午前中なら時間が取れるそうですよ」

いよいよ次は
「じゃじゃ馬ならしプロジェクト?!」の
最終話となります。
「終わりよければすべてよし」となりますか、
お楽しみに!
引き続き、↓次の回もご覧ください。






2770182マメアサガオ.jpg


「じゃじゃ馬ならしプロジェクト?!」の最終話です 
碧斗と志道の会話の続きから…★


「日曜か」と、碧斗は言った。
「何か予定ありましたか?」と、志道。
「うん、大丈夫。未来とどこかに行こうと思っていただけ」
「お祖父様と会った後、時間がありますよ」
「そうだね。じゃ山はやめて」
「山?」
「兄貴に最初のデートのことを聞いたらね、“海、山、街”どこがいいって聞いて、海になったんだってさ。水族館に行ったらしい」
 志道も、さちと見た海岸の風景を思い出した。
「きれいな景色を二人で見るというのもいいものですよ」
「うん。じゃあ海プラス水族館コースといこう」
 碧斗を送り届けると、実は一番奥手であり、出遅れた感のある志道はつぶやいた。
「水族館か」そしてまた一言「キスか」

 碧斗は自分の部屋に戻ると、仕舞ってあった箱を取り出した。あの頃遊んでいたおもちゃと共に、あのお面も入っていた。
 碧斗は手に取りながら、何かに思いを馳せているようだった。その目と口許には微笑があった。


 次の日曜日を待たずして、直接その人はやってきた。
 三和孝司は、“星の家”のドアの鐘が鳴り終わらないうちに、自然に常連客であるかのように、カウンターに迷わず来て座った。
「コーヒー」
「お祖父様!」と、思わず言ってしまった未来に、星一が言った。
「未来ちゃん、お冷とお絞り頼むよ。コーヒーお聞きしてるから」
「はい」と言って、未来は「いらっしゃいませ」と言いながら、水とお絞りを出した。
 そこへ奥の厨房から碧斗が現われ、「はい、イタスパあがったよ」と、カウンターに置いた。
「丹波野さんセット行ってる?」
「あ、まだです」
「じゃあ一緒に持っていって」と碧斗に言われ、「はい」と、フォーク、ナプキン、タバスコ、粉チーズを持って、未来が運んで行った。
 それを見送ってから、碧斗は孝司に気付いた。
「こんばんは。ようこそいらっしゃいました」と碧斗はそう言って頭を下げた。
「聞いてはいたが本当だね。この目で君たちの姿を見てみたくてね。百聞は一見にしかずと言うからね。口では何とでも言えるが、これを見れば納得せざるを得ないね」と孝司は言った。
「普段の通りにしていてくれたまえ」と、孝司は碧斗を仕事に戻らせ、星一に向き直って言った。
「孫娘まで預かってもらって、本当にありがとう。あなたはどう思っているのかな、ふたりのことを?」
「正直言って、まだしっかり賛成しているわけではないんです、私は。二人の様子を見守って、賛成できるようになったら応援する、自重して付き合えって言ってあるんです」
「当然のことですよ」
 孝司の存在が気になりながらも、碧斗と未来は客の応対があったので、いつも通り動くしかなかった。
 孝司は星一と話を交わしながら、二人の様子を見ていた。
「治郎君の時と同じだな。どうも私は、あなたの息子さんを気に入ってしまったよ」
 そう言いながら孝司は治郎の時には断念したことを、今度こそ果たしたいと胸の内では思っていた。
 この晩の月は、もう後がないほどに薄くなって剣のように光り、きれいな弧を描いていた。

碧斗の兄とは星矢。
「海、山、街」の主人公ですね。
碧斗と未来は大学4年の夏。
志道は27歳。まだ若いですが
学生の勢いは刺激になるようです。

「じゃじゃ馬ならし」プロジェクト?!は
シェークスピアのスピリットと
もしかしたら“星の家”に住んでいる妖精の仕業
はたまた月のパワーで?!
区切りがつきました。

また次章からは
志道がメインのお話になります。
「水族館」と「キス」は
次章でもキーワードとなります。
碧斗と未来は
次の章にも少し登場しますが、
Z部「九月 孔雀の羽が広がる瞬間」
が続編となります。
登場人物の確認は家系図で→ [三月さくら 家系図]
  この時から2年の時が流れています



よい一日 よい夢を

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プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
こちらから→幽霊っているんでしょうか

【関連する記事】

2018年07月09日

26(眠り姫と眠り王子‘18) 真夏の夜の夢?! 〜夏祭りの晩に〜 1 【三月さくらY-3・4】



小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
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まるで夢のような、
夏祭りの夜のお話です。
碧斗と未来の初デート★



  第四節 真夏の夜の夢?!
           〜夏祭りの晩に〜




 その夏祭りの宵宮の晩は、“星の家”にとって、日が暮れると夜が進む毎に忙しくなり、日付をまたいでもまだ客が引かない時もある、一年でも類をみない、書き入れ時だった。嫁いだ茜も出産等で来れなかった以外は手伝いに来ていたし、蒔原家は親子総出となるのが常だった。
 未来もバイトに慣れ始めていた。毎晩碧斗が自転車を並べて送っていく、それが唯一の二人で過ごす時間だった。高校で始まるはずだった二人の恋だったから、それがふさわしかったかもしれない。しかし今度は確かに始まっていた。
 その晩も例年に漏れずに、ひっきりなしの客に追われていた。そして、静かにだが客足が引いていくのだ。通りを行く人の声も、ひと時よりは少なくなったようだった。
 星矢が、星一にもうあがったらと勧め、星一は息子たちに甘えて帰って行った。
 そして、星矢は碧斗にも言った。「お前も今日はもうあがっていいぞ」
「え、なぜ?」
「未来を送って帰るんだろう?」
「だって、客はこれからも」
「いいって。お前たちがいなくてもなんとかなるさ。この前見捨てた代わりだよ」
 つまり、「じゃじゃ馬ならし」のため二人で店をやらせた、その借りを返すということなのだろう。星矢は声を落として言った。
「今からならまだお参りして、祭の屋台くらいは覗いて行けるだろ。デートらしいデートしてないんだろ?」
 碧斗はありがたく兄の言葉を受けて、未来と店を後にした。店の脇で待っていると、出て来た未来はさっきと装いが違った。
「着替えたの?!」
「うん。いつかみたいに濡らした時困ると思って、持って来てあったの」と、未来は答えたが、仕事用とは思えない、可愛いワンピース姿に、華奢なサンダル履きだった。
 二人は自転車は店に置き去りにして、人通りは少なくなったとはいえ、まだお祭気分がしっかり残る街を歩いた。
 お宮さんの入り口付近で、砂利道にサンダルの足を取られないように、初めて二人は手を繋いだ。いや、ずっと幼い頃、そういえばこういうことがあったような気がした。
 同い年の二人は、幼い頃は仲がよい時もあれば、けんかもする、そんな近しい関係だった。一緒にいる日は、必ずけんかで未来が泣くか、しかめっ面をして「碧斗、大嫌い」となるのが落ちだった。
 二人は参拝して、まだやっている屋台を見て歩いた。早い時間だと人の波で自由に前に進めないくらい混み合うのだが、今は人もまばらになってきている。
「ここ、前に来たことある」未来が言い出した。
52

手をつないで、
神社の鳥居をくぐる。
子供の頃のことも思い出されて
胸が高鳴るようです。
引き続き、↓次の回もご覧ください。






2395620朝顔.jpg


夏祭りの晩、
碧斗と未来の初デートのつづき★


 未来は幼い晩のことを思い出して更に嬉々として言った。
「金魚すくいしたの、そういえばここよ。さっき、お参りした所も、人が多すぎてお賽銭箱まで届かなくて」
「そうだね。イチおじさんに僕たち兄弟はいつも連れてきてもらってたんだけど、君たちが来たこともあったと思うよ」
「行く時は、碧斗と手をつないで行ったの」
「帰りは?」
「多分、お兄ちゃん。碧斗がお面被って変なことをしてたから」
 屋台で買ってもらったお面を被って、碧斗がおどけたり、ちょっと怖い声を出すと、未来がすごく嫌がった。
「ああ、思い出した。あのお面、しばらく家にあったんだけど」
「どうして私の嫌がることばっかりしたの?」
「ガキの頃ってそうだろ。好きな子にちょっかい出すんだ。未来が好きだったからだよ」
「そうなの?」
「未来だってそうだろ。いつも思い切りしかめっ面されてたよ。あれって、俺が嫌いだったから?それとも好きだったから?」
「…」
「どっちだよー」
「知らない。忘れちゃった」
 面接の時、碧斗の両親に向かって臆することなく、彼をずっと好きだったと言っていた未来だったのに…、そういう思いが湧いて、碧斗は小さく呟いた。
「なんだ、言ってくれないのか」
 未来が言った。「嫌われてると思ってた」
「えっ」
「いつも私のこと無視してたでしょ」
「いつの話?」
「高校の頃だって、お店に集まるようになってからだって」
「高校の時は、勇気がなくて。君はたいてい周りに友だちが一緒で。“星の家”で集まった時って、二年前?」
「うん」
「久し振りに会って嬉しかったな」
「最初の時にはちょっと話したけど、後はあまり話してもくれなかった。だからてっきり嫌われてるのかなって」
「君のこと、見るに見れなかったんだ。ずっと気になってた。話し掛けるなんてできなくて、ずっと見てない振りで見てたんだ」
「無視されてると思ってた」
「俺も葛藤してたんだ。君が…」
「男付き合いが激しいからって?」
「まぁ」
「付き合ってた人なんていないわ」
「そう?」
「そういう風に見せてただけ。合コンなんて好きじゃないけど、よく誘われるの。いるだけでいいからって、男の子からも女の子からも。パパたちが付き合ってると思ってたのはみんな友だちとか、たまたまそこにいた人たちよ。今までは暇だったから、退屈しのぎで行ってたけど、よけい退屈になるだけだった。もう行くこともないと思う」
「本当にもう行かない?」
「もう一回、碧斗がちゃんと言ってくれたら」
「なんて?」
「まだしっかり言われてない。私のこと…」
「未来が好きだよ」碧斗ははっきり言った。
「私も碧斗が好き」
 その言葉を直接聞くと、碧斗は胸がいっぱいだった。

そっか、「好き」というのは
初めてだったんですね。
「好き」と言って
「好き」と返ってくる。
ちょっと甘酸っぱ過ぎですが…。
初デートはまだまだ続きます。


 初めての戸惑いは 
 はじらいか 
 反発か 
 華やいだ その思い 
 はずんでも すぐ沈む 
 半分は 嬉しくて 
 半分は 困ってる 
 早く過ぎてほしいのか 
 早く行くのが惜しいのか… 
「 初デート 」

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2018年07月08日

(詩) キスをする時目を閉じるのはなぜ?  2018


「赤ちゃん」と
「キス」の共通項は。。。★

8482602生後2日の手 by 立風者13.jpg



「 キスをする時目を閉じるのはなぜ? 」


 赤ちゃんが
 手を握り締め 生まれてくるのはなぜ?
 神様からの贈り物を離さないために
 何を握っているの?
 まだ知らない未来を握って生まれてくる
 神様から授かった
 夢、希望、運命…
 赤ちゃんが握りしめたものは
 目には見えないけれど

 無垢でまだ言葉をもたない
 小さな手に指を入れると
 ぎゅっと握り返してくれる
 その力に命を感じる
 まるで指きりした時のように
 何かを約束したつもりになる

 少し大きくなって
 手をつなぐのは 仲良しのしるし
 いつか大人になるまで
 何人と手をつなげるだろう

手と手を触れるのは 信頼のしるし
いつか人生を終えるまで
何人と握手するだろう



そんな人生の途中に
特別なことが起こるだろう
いつまでも手をつなぎたい
たった一人との誓い

神様が赤ちゃんに贈ったもので
一番のスペシャルは
その人の伴侶…
赤ちゃんは忘れているけれど
魂は覚えている
お互いの中にだけ見える
神様の種を



キスをする時
どちらともなく 目を閉じるのはなぜ?
お互いの中に神様を見ようとして
お互いの魂に触れようとするから
何かを感じ合うように
まだ知らない未来を 二人分け合っている
神様が与えてくれた
縁、絆、愛…
二人が見つめるものは
目には見えないけれど

目を閉じて 思いを重ね合う
指をからめ 言葉を合わせ
手を取って 明日を委ねよう
目の前にいるあなたを
大切に思うから

手を取り合うのは 信頼のしるし
そして特別な 愛情のしるし
時を越えて ずっと
あなたと共に行くという



特別な贈り物は
また特別な贈り物を持ってくる
赤ちゃんを授かる幸せ
その赤ちゃんは…
神様からの贈り物を握って生まれてくる
それは目には見えないけれど




「赤ちゃん」と「キス」に
共通項があるとは
思ってもいませんでしたが
生まれてきた意味が何か知れば
つながるものが
見えてくるのでしょう

「赤ちゃん」で始まり
「キス」をとおって
「赤ちゃん」で終われましたが…
いかがでしょうか

共通項は「愛」かなぁと思います
愛がなくて赤ちゃんは生れてこないし
愛のないキスはない、はず
そういう目には見えない大切なもので
「赤ちゃん」と「キス」は
つながっていたのです。。。

小説三月さくら、「眠り姫と眠り王子」
第一章第一節の冒頭に挿入しています。




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季節の詩などをもってきていますので
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posted by kuri-ma at 07:21| Comment(0) | ★季節の詩 愛の詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする