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2017年07月14日

121 もしも大人になったなら8  ❀三月さくら2017❀ 【三月さくら〜番外編〜】



小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
あ・じ・さ・い2


ロマンティックな
雰囲気に後押しされて、
初樹は、今日の目的を
果たせるでしょうか??★


「お腹すいていない?」
「大丈夫よ」
「飲み物は?」
「今はいいわ」
「うん。じゃあ後で頼もう」と言って、初樹は麗美を見た。それでは、目的に直進するのみだった。
「麗美さん…。こうやって、君を独り占めにしているのが、今でも信じられない気持ちになるよ」
 初樹はやはり麗美を呼び捨てでは呼べないようだ。ずっと昔、小さい子どもだった時には、「麗美ちゃん」と言っていた。従兄姉を呼ぶように。
 母、葉奈の十三回忌で来てくれた時からだろうか、初樹の高校がこの“Jiro's home”に近かったから、顔を合わせるようになって、心をときめかすようになった頃から、「麗美さん」と呼ぶようになった。彼にとって麗美は、空の星のように永遠に手が届かない存在であり、貴重すぎる存在だった。見上げれば見ることは出来るが、手を伸ばしても取れない、どこかそういう思いがしていた。
「ねえ、麗美さん」と、初樹はいつものように呼び掛けた、その問い掛けるような上目使いの視線もあって、彼がそう呼ぶ声にはどこか甘えるようなものが混じって聞こえる。
「何?」と、麗美が聞く。
「今日は麗美さんの考えを聞きたい。俺について、何でも」
 麗美は虚を突かれたような不思議そうな顔をした。
「急にどうしたの?」
「君の話が聞きたい。何でも言ってよ」
「『君』って言うの?」
「君がいいなら」
「…」それには答えずに、麗美は言った。「何を話せって言うの?」
「俺が麗美さんに甘え過ぎてるって思う?」
 麗美は笑った。「今更、なぁに?」
「わからなくなったんだ。俺は、一生懸命、大人ぶって来たんだけどさ、麗美さんにとって、年下の男の子のままでいた方がいいのか、どうか」
 麗美は更に笑って言った。「いつまでも、年下は変わらないわ」
「年のことじゃなくて。そのへんのこと、話してみてよ。ぶっちゃけた話、俺のこと、どう思ってるの?」
「どうって?信頼してるってること?」
「ふーん。で?続けて」
 なかなか答えられなかった麗美は、とうとうこう言った。「どうして、それを気にするのかな。大人ぶってたとしても、甘えてたとしても、私にはどっちでもいいわ。初樹は初樹だし」
「そう。そうだよね。よかった、気にし過ぎだった。この間母さんのことを話してしまったし、それで君が気を悪くしていないかって、それも気になってたんだけどね」
15

さぁ初樹の押しはいかに。
この章もいよいよ架橋を迎えました。
乞うご期待!!
↓引き続き次の回も、お楽しみください。







紫陽花・・PEN編08


初樹と麗美の
決定的瞬間が見られるかも、
の今回です★


「お母さんのことは、光栄だと思ってる。初樹がお母さんを亡くしてることは確かなんだし、私には想像がつかないんだけど」
「俺、母さんがいないこと、気にしていないつもりだった。でも潜在意識の中にあるのかな、誰か大切な存在がいるはずだって。きっと母さんのことをどこかで待ってたんだと思う。君のことは、もう、母さんより大切なくらいだ。母さんは誰にも換えられないけど、君もだ。そのことを、昨日言いたかったんだ」
 初樹はそう言い切ると、晴れやかに笑った。さっきの三日月のように。麗美はそれを見て、笑顔を返した。
「でも、俺がどんなに君のこと大切に思ってるか、わかってないよ、麗美さんは」と、初樹は笑顔のままでそう言った。
「…」
「本当は、君と離れて外国に行くなんて、自信がないんだ」
「初樹」
「きっと会いたくて、堪らなくなると思う」
 麗美はふふっと笑った。まんざらでもなさそうな表情は、隠してはいるが、かなり嬉しいに違いなかった。
 初樹は更に続けた。「君も心配だし」
「私が?」
「どれだけ君のこと、男たちが狙っているか、知らないの?」
「それってどういう意味?私が簡単に誰かに靡くって言うの?」
「心配しなくて大丈夫?」
「大丈夫よ」と、麗美は今度は少しふくれたように、そう言った。
「怒った?」
「怒ってないわ」
「目が怖いよ、麗美さん」
「だって」
「俺がいなくなると寂しいって思ってくれる?」
「…」
「俺は寂しくてどうかなりそうなのに」
 嬉しがらせられ、次は怒って目に力が入ってしまった後だったからか、麗美は感情を抑えられなくなった。眼元の緊張も急に緩んで、それが涙になった。
 彼女はめったに泣き顔を見せる方ではないが、いつの時も、初樹には実に効果的な涙だった。



「泣かない約束」

泣きたくなるのは夕暮れ
名もない花を見て
懐かしむ 母の面影
泣かない約束は いつでも
泣いた後で思い出す
七つの願い事が贅沢ならば
流れ星にひとつだけ託してもいい?
夏の夜の夢 
泣かずに超えたなら
夏の夜の夢 それはみんなの幸せ

内緒のはずだったよね…
仲直りが苦手な太陽が
仲良しの月と喧嘩した晩
失くしてしまったものは
泣いても 戻ってこないと知った
流れ星はいつも気まぐれだから
七つ星 私の願い叶えて
夏の夜の夢 
流した涙の分だけ
夏の夜の夢 それはあなたの幸せ

泣き疲れて 今朝は明けたのに
余波(なごり)を残さず 
凪いだ沖のように
和んだ一日
眺めのいい部屋から 夕空を見ると
泣き顔に 雨上がりの虹

涙はどこから来るの?
なんで温かいの?


七色の虹が
何かしら答えを教えてくれる
夏の夜の夢 
無しのつぶての初恋のよう
夏の夜の夢 それは私の憧れ


16

すみません。
決定的瞬間は
明日に持ち越しです。
それにしても
お母さんのことを持ち出しながら、
「君が大切」
に結び付けてしまうところ、
なかなか他の人には真似できません。
男はみなマザコンというけれど…。
最後につけた詩は、
初樹の姉である葉摘の思いを投影させて
第Y部第1章「海、山、街」に
挿入したものです
登場人物の確認は家系図をどうぞ。
    橘家家系図も参考にどうぞ
「三月さくら」シリーズ前後のお話は こちらから。




よい一日、よい夢を

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写真は:紫陽花・・PEN編08
by (C)akemiさん
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撮影者に許可を得て使用しています
無断転用はご容赦願います




プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
こちらから→幽霊っているんでしょうか


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