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2017年05月17日

70 《三月さくら》 微笑みの法則3 空&初樹8  【X-3】2017



小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
たまの多摩だから。


憧れの麗美と過ごす一日。
初樹の幸せな朝は、
突然明けました★


 と、早朝に電話で初樹は起こされた。まだ夢とも現とも区別のつかない中で、麗美の声が耳に飛び込んで来た。
「お早う!起きた?」
「ん、お早う、麗美さん」
「起きて」
「うん、起きるよ」
「起きて、外に出ましょう」
 初樹はその父の一朗に似て、朝に弱い性質(たち)だった。寝ぼけ眼でロビーに降りて行くと、軽装の麗美がいた。
「お早う」麗美はにっこり笑った。「もう外は明るいわよ。お散歩しましょ」
 そこは、地元の市が開かれていて、麗美は魚介類などをたくさん土産に買い込んだ。財布も持たずに出て来た初樹は何も買えなかった。
 手作りの組み紐の携帯ストラップを売っている所で、麗美が気に入って一つずつ手に取っては見て、売っている女性にいろいろ聞いていた。
 初樹はホテルに戻ってから、再び同じ場所に戻って、二つだけ購入した。
 これを作って売っている年配の婦人は言った。「これは、縁結び用だよ。さっきのお嬢さんも最初これを気に入って見ていたよね。結局は普通の願成就のを五十個も買ってくれて」と、いろいろ説明してくれた。
 そして帰り掛けに言われた。「お客さん、またさっきの人に会うんだろ。だったら、その寝癖は取っておいたほうがいいよ」
 麗美と朝食に行くことになっていたが、ホテルの部屋に戻ると、初樹は大急ぎでシャワーを浴びた。
 朝食の席は、コンサートスタッフも一緒だった。麗美は彼らに初樹を紹介してくれた。
「麗美さんのオーディエンス第1号ですよ」と、初樹は自らを紹介した。「あ、夏のコンサートツアーも皆さん一緒ですか?俺、マネージャーで一緒に回ることになったので、よろしくお願いします」
「そういえば、彼は私のラッキーボーイなの。昨日のコンサートも久しぶりに調子よかったでしょう」と、麗美が言った。
 スタッフは別便で先に帰ることになっていたので、初樹はその後はずっと麗美と二人で過ごすのだった。昼食の予約以外は何も決まっていなかったが、幸い麗美は函館周辺をよく調べてあり、彼女の気の向くまま楽しく過ごした。
 昼食は治郎が予約してあった店で勘定も彼が払う手筈になっていたので、二人は味を堪能すると同時に、若い底抜けの初樹の胃袋をも十分満足させた。
「パパは地方のおいしい店結構詳しいの」
「おいしかった。大満足だ。治郎おじさんに悪かったな。せっかく親子水入らずで来る予定だったのに。俺はラッキーだったけど」
5

初樹って
タイミングのいいヤツかもしれません。
いいところを、さっと持っていく。
運も何とかのうち、といいますが…。
↓引き続き次の回も、お楽しみください。






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思いがけない
3日遅れのバースデイプレゼントは、
初デートといえるかどうか…。
どちらにしても、
初樹はHappyそうです★


「コンサートも初樹のお蔭でうまくいったんだし、いいのよ」
「俺のお蔭って?」
「昨日の期待満々の初樹の顔見たらね、張り切らざるを得ないもの。本当はちょっと疲れてて、その前の仙台のコンサートも自分の中では、やり切ったって感じがしなかったんだけど…」
「昨日は、とてもよかったよ。最高だった。俺もパワーをもらったよ」
「そう?いいパフォーマンスができてよかった。私の力だけでコンサートはできないもの。今回は、いろいろ気づいたわ。スタッフの人たちが私のためにいっぱい準備してくれてるの。それがわかってても気合がはいらなくて、苦しかった。ラッキーボーイのおかげね」
「さっきも言ってたね。本当なの、俺が?」
「…実はね、あのパパと歌った詞を書けたのも、初樹がインスピレーションをくれたのね。偶然のようだけど、いつもいいタイミングで初樹がいるの」
「オーディエンス第1号だから」と初樹は笑顔で言った。
「俺も気づいたことがあるよ。麗美さんのピアノや歌が、俺にとってどうして気持ちがいいのか」
「生まれる前からパパの音楽を聞いてるからでしょ」
「もちろん、そうなんだけどね」
 治郎と麗美の音楽は、親子だけあって、当然通じるものがあり、初樹にとっても自然に馴染むものだった。それだけでなく、麗美の演奏するものというのは、初樹の直接の思い出には何一つ残っていない、母に通じるものがあるのだった。
 初樹は言った。「母さんのイメージなんだ」
「初樹のお母さん?」
 初樹は急に照れたように口ごもった。「ごめん。若い女性には失礼かもしれないけど。音楽のことがだよ」
 そうやってごまかすように言ってから、初樹は少し伏せた顔から覗き込むように、麗美を見つめ、人なつこい笑みを見せた。

 そのこと(初樹が麗美に「母のイメージ」などと言ったこと)に対して、後で空がコメントしたことには「逆に女には最高の褒め言葉かもしれない。それになんたって、こういうのが母性本能をくすぐるんだよ。初樹、お前、そうやって下から覗き込むような目をするだろ。それ、そそられるんだよ。お前のそのしぐさだとか、ママのこと覚えてないんだっていう、そのオーラがさ、おばさんたちに猫かわいがりされてきた理由だろ」
「そんなこと意識したことない」と初樹。
「意識してやったら、わざとらしいだろ」
「俺にはどうしようもないし、どうでもいい。麗美さんの母性本能をくすぐったらどうなるの?」
「そりゃ、お前のこと気になって、いい感じになるだろ」
「なんか嫌だね。そうでなくても年下のガキって感じなのにさ」
「今更なんだよ、お前の持ち味じゃないか。それがいいんだろ」
6

ほお、初樹の魅力(?)の秘密が
そこにあったのですね。
てことは、彼の初恋も
もしかして可能性が???
……という段階ではないようですが。
登場人物の確認は家系図をどうぞ。
    橘家家系図も参考にどうぞ
「三月さくら」シリーズ前後のお話は こちらから。



よい一日、よい夢を

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写真は:たまの多摩だから。
by (C)芥川千景さん
ふん♪〜ふん♪〜ふん♪〜
ツマベニチョウ(シロチョウ科)とフウリンハイビスカス
by (C)ヨマさん
撮影者に許可を得て使用しています
無断転用はご容赦願います



プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
こちらから→幽霊っているんでしょうか


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