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2017年09月30日

2 《ひのくに物語'17》 悪夢、そして思い出2  A面〜素描(デッサン)〜の章



架空の王国を舞台にした
愛と夢の一大ロマン
「ひのくに物語」──
今日は、今後も馨の心の拠り所となる
名シーンです★

参道の秋。


馨が時々見る悪夢…。
それはどんな意味があるのでしょうか★



 顔を洗ってきた私に、昂は言った。「そろそろ見る頃かなぁと思ってました」
 同居の彼とは、思えば長い付き合いになる。本当の身内というものがいないも同然の私にとって、友人であり、弟であり、彼にだけは私の弱い部分も見せられる。だからこそ、普段はそういう部分は隠しておきたかった。物に動じない強さを見せていたかった。
 昂は言った。「いよいよですからね。いつもひと段落付いた後、必ずその夢、見てましたよね。会いたいでしょう?主税(ちから)さんに訊いてみますよ」
 梵野(ぼんの)主税は、幼少から叔父として慕ってきた人であったし、現在の数少ない味方だ。今、対立勢力から、いつ殺されるかも分からない逃亡生活の中で、私の援助者であり、事実上の指揮者でもあった。
「いいんだ。叔父の方から接触があるだろう。お前こそ、家に帰らなくていいのか?一時間もしないで帰れるだろう?」
「今は、やめときます」
「今しか、帰れないぞ」
「いいです、本当に」
「…あっ、例の娘(こ)、実家の近くだったな」
「だから、帰りませんってば」
 私は笑った。昂には故郷に許嫁(いいなずけ)がいて、彼女のストレートな愛情表現が、彼には照れくさくて苦手にしているのだった。
 朝食を食べ終わるかという時、玄関のチャイムが鳴って、突然、その許嫁が訪ねて来た。
「朱音(あかね)…」
 驚いて言葉も出ない昂に、朱音は抱きついた。
 どのようにして分かったかは不明だが、彼をこよなく慕う彼女が、ここを嗅ぎ付けないはずがなかった。しっかり旅行カバンを持って来た彼女は、屋敷にあるもうひとつの寝室に荷物を入れた。
 その日は、ゆっくりと過ぎていった。昂と朱音が何やかや言い合いながら過ごしている姿を、私は、微笑ましく眺めていた。

 日が暮れて、夕飯を囲み始めた時、来客を告げるチャイムがまた鳴った。
 昂が出て、案内して来たのは、菫と、いつも彼女に付いている侍女だった。菫は私たちがここにいることを知らなかったのだろう。驚いた表情をしていた。
「主税さんに言われて、この手紙を預かってきました」
 侍女が、手紙を昂に渡し、昂が開封して、私に手渡した。
 私はそれを読むと、また昂に差し戻しながら言った。「ありがたいことですが、さて、困りましたね。今夜休む部屋をどうしたらいいか」
「この、大きいお屋敷なら、お部屋はたくさんあるでしょう?」と、朱音。
「二階や、別館は掃除してないからね」と、昂。
「じゃあ、私が昂の部屋に行きましょう。菫さんたちは、私の寝室に」と、私はすぐさまそう指示した。
3

後々心に残ることになる
シーンに入ってきました。
次回はその中でも
とっておきの場面です。
お見逃しなく。
引き続き、↓次の回もご覧ください。






風の色。


思いがけず菫との再会を果たした馨。
今日は
生涯忘れられないシーンを描きます★


「そういうわけにはいきません。俺が移ります」と昂が言った。
「いや。菫さんたちを私の部屋に案内して」と、私は言い渡すように言った。
「すみません。朱音が突然来たりするから」と昂が言うと、菫が申し訳なさそうに言った。「突然は私たちの方です。ごめんなさい、ご迷惑お掛けして」
 昂は恐縮して言った。「そんな、菫さんが謝らないでください。こいつは、本当に用もないんだから」そして朱音に言った。「朱音、お前が先に謝るべきなんだよ」
 朱音もいつもになく神妙な顔をして「ごめんなさい」と、言い掛けた時、菫はそれを遮って言った。「この方に謝らせないで。何もかも私のせいなんですから。お会いできて嬉しいわ。とても可愛い方、昂さんのお身内の方ですか、それとも」
「昂の許嫁だ」と、私が告げた。
 昂が慌てて「それは親同士が決めただけで…」と言うのも、朱音が喜んで自己紹介をする声に掻き消されてしまった。

 久し振りに会った菫の姿を、私は夢でも見るようにずっと目で追っていた。
 昂が部屋に案内しに行ってしまうと、今朝見た悪夢を思い出した。何かに押されるように、私は菫たちが入った寝室に向かっていた。
 案内して出て来た昂とかち合って、驚いた彼の口からは「馨さん」という声が漏れた。
 思わず、まだ開いているドアをノックして、私は今浮かんだ言い訳を口にしていた。「着替えを取りに」
「持って伺いましたのに」と、侍女が言ったが、私は答えもせず、菫を見つめた。
 私が菫に近寄っていく様子に、侍女は遠慮するように、部屋から下がった。
 今朝、朱音が昂に抱きついことが頭をよぎった。あんなに素直に表現できるのは、羨ましいことだ、自分には出来ないことだと思っていたのに、少し大胆になったかもしれない。
「会いたかった」私は言いながら、更に菫に近付き、手を取った。菫の目は潤んできていた。私は彼女を二つの腕で抱き締めた。いつも抑え込んでいた思いが、溢れてきた。
「愛している」と言うと、菫は俯いてしまったが、その彼女の唇を奪った。
 このキスは、それから長い期間、忘れられない私の力になった。彼女は確かに私の口付けを受け入れてくれた。目には涙が潤んで、もう今にも溢れ出しそうだった。
 菫の来訪は私に突然のことだったように、きっと彼女にも、ここに私がいることは、思い掛けないことだったのだろう。普段は絶対に私の思いに応える素振りを見せなかったのは、やはり、本心を抑えていたのに違いなかった。
 唇を重ねると、お互いの魂に触れるかのような感覚があった。
 そして、何度も愛の言葉を囁いた。悪夢のイメージが迫って、もう、言える時がないかもしれないという思いが沸いてきてしまうのを、私は何度も頭の中で否定した。
 もっと絶望的な状況だったあの時、心に決めたのだった。私は絶対にあきらめるつもりはないと。
 私たちは悪夢を越えられるはずだ。

 この晩から始まった同じ館で過ごした夢のような数日間は、逃亡生活の中での、数少ない菫との束の間のバカンスとなったのだった。
 この思い出が呼んでくる甘美な思いが、時々見せられる強烈な悪夢を引きずることなく、気持ちを保つのを助けてくれた。
4

こうして、この後は
また回想シーン、
馨の生い立ちからの
お話になります。

登場人物や小説の紹介はこちら
↓ 初めての方、お久しぶりの方は、ぜひお読みください
解説・ひのくにWORLD  *「ひのくに物語」を読む前に* 




よい一日 よい夢を

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写真は:参道の秋。
風の色。
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プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に小説を書き始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
こちらから→幽霊っているんでしょうか


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2017年09月29日

1 《ひのくに物語'17》 悪夢、そして思い出1  A面〜素描(デッサン)〜の章

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今日からは、この作品を
一挙再公開!!
架空の王国を舞台にした
愛と夢の一大ロマン
「ひのくに物語」──

秋の影。


さあ、スタートです★


「 ひのくに物語 」


A面
〜素描(デッサン)〜の章



悪夢、そして思い出




 私は、何度となくその夢を見る。身を切られるような悲しみに、その度に枕を涙で濡らす。
 それは、かけがえのない女性(ひと)を失う夢だ。彼女の命がなくなる瞬間がなぜかわかる。
 どうして私はこの人を救うことが出来なかったのか、私の全ては彼女のためにあるのに。
 涙と一緒にに、想いが溢れる。
 その無念さは例えることが出来ない。


 涙と共に夢から目覚めると、今のことが夢であったとホッとするのだ。
 しかし、現実もまた厳しい。ようやく彼女のいる街に戻って来たところだった。とはいえ、今は会うことも儘ならない状態だった。
 私は寝室を出ると、リビングダイニングのソファーに座った。キッチンにいた外井 昂(そとい こう)が声を掛けてきた。
「お早うございます。よく眠れましたか?」
「うん。お早う。また、あの夢を見たよ」
「そうですか」彼は私の思いを一瞬受け止めて、切り替えるように言ってくれる。「顔洗って来てください。朝食食べれますよ」
「すまない。寝坊したな」


 彼女のことを私たちは菫(すみれ)という名で呼んでいる。それはミドルネームで、字は違うが私と同じカオリという名を持っている。私は馨(かおり)、彼女は薫里(かおり)
 初めて会った子どもの頃、「いい名前ね。あなたにぴったり」と言われた。
「そう?女のような名だと思っていたけど…」
「同じカオリでも、私のとは意味が違うの。きよい、とか、よいとかいう意味よ。私の薫(クン)というのは、くすぶる感じだけど、馨さんのは、すっきりとした香りのこと」
「字の意味をよく知ってるんだね」
「かおりという字だけね。自分の名前の意味を調べた時に、一緒に調べたの。
 私の薫里という名前はね、実のお父さんからもらったものなの。会ったことないから、名前だけね、その人からもらったのは。
 妹は陶子(とうこ)というみたい。陶芸の陶という字。薫陶(くんとう)≠チて言葉があるんだって」
「君には妹さんがいるの?」
「うん、そうみたい。どこにいるかわからないけど。私ね、今の両親の実の娘ではないの」
「そうなの?!仲のよい親子だと…」
「ええ、仲良しよ。私も去年知るまでは、両親と血が繋がってないなんて思ってもいなかった。物語にあるようなことが、私の身の上に起こるなんてね」
「どんな気持ち?」
「うん、なんか不思議。私はどこから来て、どこへ行くのかよく考えるようになった」
「実の家族に会いたい?」
「会いたくないわけではないけど、今のままでもいいかな。両親の娘のままで、幸せだから」
 そう言って笑ったあどけない顔の菫は、その言葉通り幸せそうだった。しかし、その幸せが翳る予感がどこかにあったのかもしれない。
1

引き続き、↓次の回もご覧ください。






池の秋。


少年の頃に出会った菫との思い出…
今日は彼らの名前の由来も★


「薫里(かおり)もいいけれど、菫(すみれ)という名前も君にはよく似合っている。菫の色も香りも僕は好きだよ。とてもかわいくて、可憐な花だよね」と、私は照れることもなく、率直にそう言い切った。
 その頃の私は、明朗で陰り一つなく、何一つ臆することもない少年だった。
 また菫も、なんでも率直に自分の意見をいう、疑う心のない少女だった。
 二人とも、恐れるものは何もなかったし、隠すものも何もなかった。
 菫は嬉しそうに、少し恥らった笑顔で私を見た。その時の、心が通じ合ったような感じを忘れることができない。

 菫と名前の話をした日、私は滞在先の梵野主税(ぼんのちから)叔父の別荘に戻ってから、家族の前で、私の名前の由来を父に尋ねたが、父は答えられなかった。
「お前の名は、ある方が付けられたものなのだ」
 今思えば父がある方≠ニ呼ぶ人がいるのは不思議だった。祖父のことなら、ある方%凾ニ言わないだろうし、父にも偉い先生のような人がいたんだな、とその時は思った。
 ちょうどその場にいた、叔父が言った。「さすがあの方が付けられるだけあるな。馨(かおり)というのは、かぐわしい清んだ香りのことだ。遠くまで伝わるよい影響のこともいう。本当にによい名前だな」
「叔父さんも名前を付けた人のことを知ってるの?」
「まぁな。実に惜しい方を亡くしたよ」
 亡くなった人だと聞いて、やはり偉い先生だったのだろうと、名付け親の事は訊き辛い雰囲気を感じて、それ以上は触れることはなかった。
 それが、亡き王のことであり、私の実の父であるということは、考えてみたこともなかった。菫が実父から、名前をもらったのと同じように、私も実の父である先王に名づけられたのだった。
「叔父さん」と、私は訊いてみた。「薫陶って言葉を知ってますか?」
「クントウ?草冠の薫(かおり)に陶器の陶か?」
「はい」
「徳を持って人を感化させて、教育することだ。火で薫りをたき込ませたり、土をこねて陶器を作るように、手間隙掛けて、しっかりと本物の職人が作ったものは違う。うわべだけで、従わせるのではなく、徳をもった人からの影響というのは、中まで沁みこむ。薫陶、いい言葉だよな。どうして知ってる?」
「僕の馨という字を調べていたら、他のカオリの字も気になって…」
 なぜか菫が言っていたと同じ言い訳の言葉を口にしながら、彼女を思い出し、鼻の辺りがくすぐったさで、ふくらむ気がした。

 あれから、どれくらいたったのだろう。十四、五年くらいになるか。
 私たちは成人して、あの頃は思ってもいなかった重荷や足枷を持って、過ごしている。
 私が十五歳で他国に留学に出てから、今に至るまで、私と菫は、距離的にも、状況的にも会えない生活が多かった。私が国に戻ってからもここ数年、数えるほどしか会ったことがないのだ。
 菫は、しかし何年もの間、私の心の依り処だった。たとえ、離れていたとしても。
 厳しいながらも、希望は残されている。私が自力で彼女をこの腕に抱くため、私たちを隔てているものを、力ではなく愛で後退させよう、そう心に言い聞かせる。
 絶対に、あの夢を正夢にはしない。私はまた心に誓った。
2

今日から、1ヵ月は
このお話にお付き合いください。

「ひのくに物語」が
初めての方は、
必ずこのA面からお読みください。
ネタバレがありますので、
順番に読まれることを
強くお勧めします。
また下は必読です


連載前に加筆修正してupし直しました
↓ ぜひお読みください
解説・ひのくにWORLD  *「ひのくに物語」を読む前に* 



よい一日 よい夢を

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写真は:秋の影。
池の秋。
by (C)芥川千景さん
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プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に小説を書き始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
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解説・ひのくにWORLD  *「ひのくに物語」を読む前に* 



架空の王国を舞台にした
愛と夢の一大ロマン
「ひのくに物語」──

2016.09.12 和泉川 ヒガンバナ 踊


小説を読む方は
必ずお読みください。
「ひのくに」WORLDにようこそ!



*☆*

《主な登場人物》


(かおり): 日向 英雨・馨(ひゅうが エイブル・かおり) 
       平和家で育つが実は王家(日向)の王子。私生児。
(すみれ): 陽宮 菫・薫里(ひのみや すみれ・かおり) 
       菱倉家からの養女。
ケイン: 平和 家允(ひらなぎ いえさね) 
     馨の兄として育つ。国随一の秀才と言われるが、父や、馨を裏切り、反逆者となる?
(らん): 菱倉 蘭・陶子(ひしくら らん・とうこ) 菫の実妹。

元王: 日向 誉(ひゅうが ほまれ) 
    馨の実父。何者かに暗殺された。
元王妃:菱倉 蓉子(ひしくら・ようこ)
    菱倉家の出身。元王と結婚するが、愛人との間に元皇太子を生む?。
    元王の暗殺に伴いその遺言により王妃の座を降りた。実は元王暗殺の黒幕?
平和(ひらなぎ)の父(平和大臣・平和総帥): 平和 家統(ひらなぎ いえすみ) 
    ケインの父。馨の養父。国の大臣であると同時に、有数の企業 平和グループの総帥。
叔父: 梵野 主税(ぼんの ちから) 
    元王と平和大臣の親友。ケインの叔父。馨の一番の理解者であり、援護者。
叔母: 梵野 恵美(ぼんの えみ) 
    主税の妻。平和家の出身。平和大臣の妹で、ケインの叔母。
菫と蘭の母: 菱倉 薔子(ひしくら しきこ) 元王妃の妹。

外井 昂(そとい・こう): 馨の側近。逃亡生活でも、いつでも行動を共にする。
庄治 朱音(しょうじ・あかね): 昂の婚約者

※「ひのくに」では、特に良家の子女は、ミドルネームをもつことも多い。通称は、ファーストネーム、ミドルネームどちらか一方を使うことが多い。



*☆*


この物語は、大きく二つに分かれます。それは表裏一体となった物語で、両面プリントしたそれぞれの面、どちらか一方でも成り立たないお話です。

名づけて、
A面〜素描(デッサン)〜の章
B面〜仮面(マスク)〜の章

それぞれの章を簡単に説明すると

A面は、王子である馨(かおり)を主人公とする章。
名家の次男として何不自由ない生活を送っていた彼は、
実は暗殺された元王の隠し子であることを知ります。
兄として育ったケインの裏切りにより、
恋人や地位、全てを奪われて、
逃亡生活を送りながら、
王家を継ぐ機会を狙いますが、
事態は更に絶望的な状況に彼を追い込みます。
馨は、王宮に入ることができないまま、
幻の王子として終わるのか。
また、恋人と結ばれることは
やはり叶わないのか。
不屈と信頼の物語。

そして、B面は、反逆者となったケインを主人公とした章。
話はA面からの続きですが、
過去のいきさつも振り返りながら、
反逆者の仮面をつけた彼の半生を描きます。
さて、ケインはどのような人生を選ぶのか。
また、馨のその後は…?
悔恨と再生の物語です。




*☆*


八尾伽奈(やおかな)国〜別名「ひのくに」〜

〈神族〉八尾伽奈8族

日向(ひゅうが) 王家のみに許される姓
平和(ひらなぎ) 大臣の家系。国で一番の有力家系。ケインはその直系。
菱倉(ひしくら) 以前は国の産業の要であり、経済を束ねていたが、
         近来は平和家に抑されて、没落傾向。元王妃の実家も菱倉家の名家。
陽宮(ひのみや) 巫女、神主の家系。直系ではないが、菫の養家も陽宮家。
梵野(ぼんの) 学者の家系。
泊(とまり)
八門(はちかど)
望宣(もうせん) 古くは軍師、近代まで外交の家系だった。1世紀前より直系は米国に住んでいる。

八尾伽奈の名は、国を守るという8つの尾を持つ伝説の神獣(霊獣)から来ている。国の紋章もこの神獣をモチーフとしている。国旗に使われる8色も、これをイメージしたもの。
八尾伽奈8族は神族と言われ、八尾の神獣が、人の形となったものであり、この8族が一つとなれば国を守ると信じられている。 

八尾伽奈を別名「ひのくに」と呼ぶのは、緒論があるが、八尾伽奈8族のうちの特に有力部族である日向、平和、菱倉、陽宮に「ひ」が付くことから「ひのくに」という説が濃厚。

「ひのくに」は「火の国」とも、「陽(ひ)の国」とも言われている。

現在は王家である日向家が、特別な家系であると見なされているが、より、宗教的な中心であった陽宮家が、本来は王家よりも尊ばれていた。
建国当初は、巫女を奉った女王の国であったが、現代と違い巫女は未婚で神に仕えていたため、直系で王位を継ぐのが難しく、姻戚関係だった日向家が王位を継ぐようになった。

よって、「ひのくに」というのは、日向の日というイメージが強いが、陽宮を王とする国、「陽の国」という意味が元である。
日向家が王家として尊ばれる一方、陽宮家も、元の女王の一族として尊敬されるが、今では少数部族となっている。

八尾伽奈8族は、「四ひ四は(しひしは)」と言われ、「ひのくに」を支えると信じられてきた。
4部族に「ひ」がつき、後の4部族には古来の呼び方では「は」が付いていた。
「梵野(ぼんの)」は「ばんの」、「泊(とまり)」は「はく」、「望宣(もうせん)」は「ばぉせん」と呼ばれ、「八門(はちかど)」合わせて、4つの部族となる。



*☆*

架空の国の物語ではありますが、日本の神話の時代を連相させるような、アジアのどこかにある国、と考えてください。

「ひのくに」は日本ではありません。しかしなぜかとても日本的な雰囲気が満ちています。(日本語を話しますし。)日本が、神話の時代から変化せずに現代に至ったとしたら、もしかしたら、こんな国なのかもしれません。

また、「ひのくに」のある世界では、「日本」という国は存在しません。「パリ」などの都市は存在しますが。

時代は現代に近いのですが、お互いに並んで存在しないということは、「ひのくに」はパラレル日本なのかもしれません。




よい一日 よい夢を

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プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に小説を書き始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
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