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2016年06月30日

25 《空&初樹》 もしも大人になったなら8  【三月さくら〜番外編〜】

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小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
あ・じ・さ・い2


ロマンティックな
雰囲気に後押しされて、
初樹は、今日の目的を
果たせるでしょうか??★


「お腹すいていない?」
「大丈夫よ」
「飲み物は?」
「今はいいわ」
「うん。じゃあ後で頼もう」と言って、初樹は麗美を見た。それでは、目的に直進するのみだった。
「麗美さん…。こうやって、君を独り占めにしているのが、今でも信じられない気持ちになるよ」
 初樹はやはり麗美を呼び捨てでは呼べないようだ。ずっと昔、小さい子どもだった時には、「麗美ちゃん」と言っていた。従兄姉を呼ぶように。
 母、葉奈の十三回忌で来てくれた時からだろうか、初樹の高校がこの“Jiro's home”に近かったから、顔を合わせるようになって、心をときめかすようになった頃から、「麗美さん」と呼ぶようになった。彼にとって麗美は、空の星のように永遠に手が届かない存在であり、貴重すぎる存在だった。見上げれば見ることは出来るが、手を伸ばしても取れない、どこかそういう思いがしていた。
「ねえ、麗美さん」と、初樹はいつものように呼び掛けた、その問い掛けるような上目使いの視線もあって、彼がそう呼ぶ声にはどこか甘えるようなものが混じって聞こえる。
「何?」と、麗美が聞く。
「今日は麗美さんの考えを聞きたい。俺について、何でも」
 麗美は虚を突かれたような不思議そうな顔をした。
「急にどうしたの?」
「君の話が聞きたい。何でも言ってよ」
「『君』って言うの?」
「君がいいなら」
「…」それには答えずに、麗美は言った。「何を話せって言うの?」
「俺が麗美さんに甘え過ぎてるって思う?」
 麗美は笑った。「今更、なぁに?」
「わからなくなったんだ。俺は、一生懸命、大人ぶって来たんだけどさ、麗美さんにとって、年下の男の子のままでいた方がいいのか、どうか」
 麗美は更に笑って言った。「いつまでも、年下は変わらないわ」
「年のことじゃなくて。そのへんのこと、話してみてよ。ぶっちゃけた話、俺のこと、どう思ってるの?」
「どうって?信頼してるってること?」
「ふーん。で?続けて」
 なかなか答えられなかった麗美は、とうとうこう言った。「どうして、それを気にするのかな。大人ぶってたとしても、甘えてたとしても、私にはどっちでもいいわ。初樹は初樹だし」
「そう。そうだよね。よかった、気にし過ぎだった。この間母さんのことを話してしまったし、それで君が気を悪くしていないかって、それも気になってたんだけどね」
15

さぁ初樹の押しはいかに。
この章もいよいよ架橋を迎えました。
乞うご期待!!
↓引き続き次の回も、お楽しみください。







紫陽花・・PEN編08


初樹と麗美の
決定的瞬間が見られるかも、
の今回です★


「お母さんのことは、光栄だと思ってる。初樹がお母さんを亡くしてることは確かなんだし、私には想像がつかないんだけど」
「俺、母さんがいないこと、気にしていないつもりだった。でも潜在意識の中にあるのかな、誰か大切な存在がいるはずだって。きっと母さんのことをどこかで待ってたんだと思う。君のことは、もう、母さんより大切なくらいだ。母さんは誰にも換えられないけど、君もだ。そのことを、昨日言いたかったんだ」
 初樹はそう言い切ると、晴れやかに笑った。さっきの三日月のように。麗美はそれを見て、笑顔を返した。
「でも、俺がどんなに君のこと大切に思ってるか、わかってないよ、麗美さんは」と、初樹は笑顔のままでそう言った。
「…」
「本当は、君と離れて外国に行くなんて、自信がないんだ」
「初樹」
「きっと会いたくて、堪らなくなると思う」
 麗美はふふっと笑った。まんざらでもなさそうな表情は、隠してはいるが、かなり嬉しいに違いなかった。
 初樹は更に続けた。「君も心配だし」
「私が?」
「どれだけ君のこと、男たちが狙っているか、知らないの?」
「それってどういう意味?私が簡単に誰かに靡くって言うの?」
「心配しなくて大丈夫?」
「大丈夫よ」と、麗美は今度は少しふくれたように、そう言った。
「怒った?」
「怒ってないわ」
「目が怖いよ、麗美さん」
「だって」
「俺がいなくなると寂しいって思ってくれる?」
「…」
「俺は寂しくてどうかなりそうなのに」
 嬉しがらせられ、次は怒って目に力が入ってしまった後だったからか、麗美は感情を抑えられなくなった。眼元の緊張も急に緩んで、それが涙になった。
 彼女はめったに泣き顔を見せる方ではないが、いつの時も、初樹には実に効果的な涙だった。



「泣かない約束」

泣きたくなるのは夕暮れ
名もない花を見て
懐かしむ 母の面影
泣かない約束は いつでも
泣いた後で思い出す
七つの願い事が贅沢ならば
流れ星にひとつだけ託してもいい?
夏の夜の夢 
泣かずに超えたなら
夏の夜の夢 それはみんなの幸せ

内緒のはずだったよね…
仲直りが苦手な太陽が
仲良しの月と喧嘩した晩
失くしてしまったものは
泣いても 戻ってこないと知った
流れ星はいつも気まぐれだから
七つ星 私の願い叶えて
夏の夜の夢 
流した涙の分だけ
夏の夜の夢 それはあなたの幸せ

泣き疲れて 今朝は明けたのに
余波(なごり)を残さず 
凪いだ沖のように
和んだ一日
眺めのいい部屋から 夕空を見ると
泣き顔に 雨上がりの虹

涙はどこから来るの?
なんで温かいの?


七色の虹が
何かしら答えを教えてくれる
夏の夜の夢 
無しのつぶての初恋のよう
夏の夜の夢 それは私の憧れ


16

すみません。
決定的瞬間は
明日に持ち越しです。
それにしても
お母さんのことを持ち出しながら、
「君が大切」
に結び付けてしまうところ、
なかなか他の人には真似できません。
男はみなマザコンというけれど…。
最後につけた詩は、
初樹の姉である葉摘の思いを投影させて
第Y部第1章「海、山、街」に
挿入したものです
登場人物の確認は家系図をどうぞ。
    橘家家系図も参考にどうぞ
「三月さくら」シリーズ前後のお話は こちらから。




よい一日、よい夢を

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写真は:紫陽花・・PEN編08
by (C)akemiさん
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2016年06月29日

24 《空&初樹》 もしも大人になったなら7  【三月さくら〜番外編〜】

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小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
2009.06.07 明月院 紫陽花-1


麗美の不機嫌の原因は?
初樹は渡米することに
決めたようですが…★


 なぜだか機嫌の悪い麗美を持て余し、渡米の話は保留のままにして、後味の悪い別れをした後、初樹は空に電話を入れた。何かの時に、愚痴を含めて聞いてもらい、アドバイスをもらうのはよくあることだった。
 空は笑い飛ばすように言った。「麗美が?!へぇ、そうか。何でだと思う、お前は?」
「アメリカ行きが嫌なのかなぁと」
「分かってるじゃないか」
「でも、だからって俺も考えて決めたんだ」
「行くなっていうんじゃないさ」
「行くなって、言われた方が言いようがあるよ。どうしたらいいっていうのか…」
「どんな会話をしたか、話してみろよ、もうちょっと詳しく」
 聞き終わると空は言った。「お前、話す時、嬉しそうに言っただろ」
「かもしれない。自分ではいい選択したと思ってたし、決めたことですっきりしてたから」
「麗美に相談してたのか?」
「いや、してないけど」
 空は、ちっちと舌を鳴らした。「よく決めたねと、褒めてもらいたかったのか?」
「そんなことないけど、麗美さんもきっと分かってくれるって思ってた」
「お前、麗美の気持ちがわかってないようだな。恋人から離れるのに、寂しくないのか?」
「寂しいよ、そりゃ。でも…」
「麗美はどうだと思う?」
「もしかして、俺と別れたくないから」
「分かり切ってるだろ」
「だったら、言えばいいのに」
「それを言わないのが麗美だろ。というか、お前が言わせないんだ」
「母さんの話をしたのがいけなかったかなぁと」
「だから、そうじゃなくて、中途半端なんだよ。じれったいやつだな。まぁ、俺も人のことは言えないが、自分のこととなるとなかなか器用にはできないからな」
「わからないよ。いったいどうしたらいいと。…何、空兄も美和ちゃんと何かあったの?」
「あったのよ、それが…。いよいよプロポーズをしないと、永遠に口をきいてもらえない」
「喧嘩してるの?」
「喧嘩といえるかどうか。外堀から固め過ぎて、両親のご機嫌を取ってたのはよかったんだけど、美和がちょっとね…。俺の場合は『愛してる』って言うほど嘘っぽく聞こえるとか言われてさ」
「空兄の場合は言い過ぎ?」
「だって、愛してるんだからさ、表現しなきゃ」
「美和ちゃんは苦手なんじゃない、そういうの?」
「だからさ、プロポーズは思いっ切りシンプルにダサいくらいに決めようと思って。真心ってのが一番だろ」
「そうだね。頑張って。…でも、麗美さんにはどうしたらいいと思う?」
「いつまでお前はさん付けで呼ぶんだ?」
「いつまでって、変える必要あるの?そういえば、空兄も美和ちゃんのこと、さん付けで呼んでたよね、前は?」
「美和って呼んだ方が、俺の女って感じだろ?」
 その時、空に浮かんでいた三日月は、初樹が既にマスターした空直伝のスマイルのように、くっきりと口の端をあげて笑っているかのように見えた。
 初樹はその晩、空に細かく教授を受けて、翌日を迎えた。
13

空もいよいよプロポーズとのこと…
初樹は麗美の機嫌を
直すことができるでしょうか
↓引き続き次の回も、お楽しみください。







2009.06.07 明月院 紫陽花


ただ好きというだけではなくて、
もっと相手のことも
考えなければならないようです。
大人になったならば★


 麗美は日が暮れていく街を歩き、“Jiro's home”のドアを開けた。吹き抜けの二階に上がると、夕空が臨める。
 掛かった月は、少し膨らみかけた三日月で、麗美はふと初樹が笑った時の口を思い浮かべた。彼は笑う時、その目も可笑しそうに笑っているのだ。その幸せそうな笑顔を見ると、誰もが笑いをもらってしまうだろう。
 そして、彼女は、彼の言葉も思い出していた。
「君は、母さんのイメージなんだ」
「きっと君のことを、探し出したんだよ俺は」
「君にふさわしい男になる…」
 照れたようにそう言いながら、しかしいつものようには目は笑っていなく、真剣だった。彼の気持ちは、すぐ顔に出る。麗美のマネージャー業をするようになってから、笑顔でその思いをうまく隠せるようになってはきた。しかし、麗美には、微妙なその気持ちの違いが分かるようだった。

 初樹が来た時、黄昏ていく外の景色を見つめながら、麗美は佇んでいた。
 灯りは落とされていたが、階下から漏れてくる明かりと、外のもう暮れかけていく夕陽の明かりで、実用的には暗めかもしれなかったが、ロマンティック的(?)には十分だった。
 遠目、夜目は美しく見えるというが、ほのかな暗がりの中の麗美の後姿は、初樹が美しいと思うに十分だった。しばらく、ほんの数秒、彼は彼女を見つめてから、近づいた。
「だいぶ、待った?」
 麗美が振り向いて、自分の方を向いて笑ってくれる、それだけで満足してしまいそうな初樹だったが、今日は空から仕込まれたネタ通りに、うまくやるつもりだった。その緊張と気負いが知らず知らず顔に出ていることに、麗美は気付いても、本人は気付く余裕もなかった。
 ふいに、壁の灯りがついた。外は、日が落ちて一気に暗くなってきたので、その灯りが明るいと感じたのはほんの数秒で、間接照明だけの、ほのかな明るさが、黄昏時を延長しているようだった。
「さっき、初樹が入って来る所、見えたわよ」
「そう」
「夕方の空ってきれいね。いくら見ていても飽きない」
「そんなに待った?」
「ううん。時間があったから、いいのよ」
 初樹はやはり、いつものように、椅子に座る瞬間に、覗き込むように彼女を見た。その瞳の効果は、もうお馴染みとなっても、やはり有効に違いなかった。
 2階は普段客は入れないから、まるで二人だけの空間のようになる。二人はちょうど中ほどの席に座っていたが、窓際に行けば、外も見えるし、内側の席からは、階下のピアノのある小ステージを望むこともできる。
 生ピアノの音が聞こえている。空がここをと選んでくれた場所だ。曲ももちろん厳選してくれているはずだった。
14

ロマンティックな雰囲気
バッチリの中で
さて、初樹は何を…!
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写真は:紫陽花-1
明月院 紫陽花
by (C)ひでわくさん
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2016年06月28日

23 《空&初樹》 もしも大人になったなら6  【三月さくら〜番外編〜】

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小説 ▼△三月 さくら待つ月
四月 しあわせの始まり△▼
2010.05.25 和泉川 紫陽花


初樹が心に決めた
卒業後の進路とは?
何に卒業するのでしょうか…★


 いつまでもこのままでいたいと、思う瞬間に限って、急流に乗ったようにいってしまい、いくらでも続けようと腹をくくった途端に、自分の出番は終わってしまうことがある。
 初樹は、学業に専念することに決めると、割り切ったように、その生活に切り替えて、麗美関連の仕事はきっぱり断ってしまった。
 もちろん、仕事を始める以前のようなことはなく、恋人となった麗美と会う時間まで断ったわけではなかった。今度は麗美の方が彼に時間を合わせてくれる。それだけでも、嬉しかった。
「不思議なんだ。マネージャーの仕事が辞められないくらいに思っていたのにさ、きっと大学行っても現場が気になって大変になると思ってたんだけど、結構平気なんだ。それどころか、忘れてたりする」と、初樹は麗美に言った。
 麗美は笑って「忘れられちゃってるわけ。…でも、そんなものなんじゃない?初樹は、一つのことに集中した方がいいわ。学生の時って、もう今しかないんだから」
 彼は、方々に気を回し、一度にいろいろなことをこなしてしまう方だった。治郎が重宝がるのも無理はない、貴重な存在だった。
「早く戻りたいから、頑張るよ」
 初樹にとっては、学業より、仕事の現場の方が性に合うようだった。

 そんな風に言っていた初樹だったが、実は卒業後には決めていることがあった。
 かねてから、喜多に誘われていたように、海外に出て、麗美のプロデュースのための準備をすることにしたのだ。
 彼が仕事を休むことになった時は、快い顔で送り出した麗美だったが、今回はそうはいかないようだった。
「麗美さんに反対されると、俺は行けなくなっちゃうだろ」
「…だって、もう決めてるじゃない。反対も何もない」
「麗美さんが嫌なら…」
「嫌なんて言ってないでしょ」
「うん。…じゃあ行っていいんだよね」
「…とっても嬉しそうなのね」
 どうも、麗美は喜んでいないようなので、初樹はそれ以上、この件には口を開かないことにして、別の話題を振るのだが、彼女は会話に気乗りがしないように口を噤んでしまった。
『やっぱり、なんか怒ってるみたいだな』と初樹は思った。いつも朗らかな麗美には見られない姿だった。しかし、怒っているかと訊くわけにもいかなかった。
 初樹は麗美の隣に座り、手を取った。「前に言ったことがあるよね。麗美さんの音楽が心地いいのは、母さんを連想するからって。音楽がって、ごまかしたけど、嘘だよ。母さんの顔は知らなくても、俺は平気だと思っていたけど、きっと麗美さんがいてくれたからだと思う。君が…」
 麗美のことを「君」と呼んだことは、実はなかった。そっと心の中で呼び掛ける時にしか。
11

↓引き続き次の回も、お楽しみください。






2009.06.06 追分市民の森 紫陽花-1


初樹にとっての麗美とは
どんなに大切な存在だったのでしょうか★


 初樹は言い直そうとして、また敢えてその言葉を使うことにした。「君」と。
「君は、母さんのイメージなんだ。俺ね、写真でしか母さんを覚えてないし、会うこともできないんだけど、だからいつも母さんを求めていたようなところがあると思う。前は認めたくなかったけどね。
 みんなに可愛がられてきたし、ばあちゃんたちもいるし、寂しいはずはないのにね。
 ある時から、気がついたら君を見ているのが、好きになった。麗美さんは俺にとってどんな存在だったかわかる?」
「…」
「俺の父さんもさ、母さんに会った時そうだったって。二人は幼馴染なんだけど、母さんは祖父ちゃんの転勤で、何年も会えなかったんだ。再会した時は、誰かわからなかったんだって。わかった時は、かくれんぼで見つけた時より嬉しかったって。それからずっと、父さんは母さんのことが好きで、今もそうだよ」
「イチおじさんは、本当に奥さん思いよね。いつも『俺と葉奈はね』って」
「父さんの口癖だよね。父さんが母さんを見つけたように、きっと君のことを、見つけたんだよ俺は。母さんを探してたはずなのに、いつの間にか、君のことを探してた。ガキって思われたくなくて、こういう話はしたくなかったんだ、ずっと」
「光栄よ。…でも、渡米するのと関係があるの」
「君のためにもっと力を付けたいんだ。君にふさわしい男になる…だから」
「行くことしか考えていないんだから」
「弱ったな、どうしろと言うの?一番いい選択だと思うのに…」
「もう大人になったから、私がいなくても平気だっていうこと。前は母親のように慕ってたけどって」
「そんなはずないだろ」
 いつもと違って麗美は何かにつけて突っかかってくる。渡米することが気に入らないのだろうか。母親を引き合いに出したのがいけなかったのか…。
12

初樹は
渡米するつもりなんですね。
大学を卒業し、
一人前の男となろうと
しているようですが、
それには
麗美の理解が必要なわけで…。
登場人物の確認は家系図をどうぞ。
    橘家家系図も参考にどうぞ
「三月さくら」シリーズ前後のお話は こちらから。




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紫陽花-1
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