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2016年01月31日

(詩) どうせ解けてなくなる運命なら ***淡雪のたわ言 2016*** *

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届くことのない思い…
聞かれることのない思い…。
こんなにも愛しているのに。
彼の思いは今日を限りに
きれいに消えていきます。
とうとう
時間は来てしまいました。


coco-Aスノーフレーク.jpg


「 どうせ解けてなくなる運命なら 」 
***淡雪のたわ言*** *




どうせ解けてなくなるこの命 
どうせ消えていく運命なら 
一度だけ、思いっきり僕一色の景色に 
変えてみたかった
* * * 

朝起きたら一面の雪景色 
それって感動的だろう 
どうせ消えていく運命だけれど 
君の心にいつまでもきれいな姿で残っていたかった
* * * 
どうせ変えられない運命なら 
消えていくその前に 
その存在を示したかった
* * * 

知っている? 空の雪雲から地上までの距離を
それが僕の君に捧げた真実の心の 生きる時間

どうせ消えていく運命なら
一度だけ、思いっきり僕一色の景色に
変えてみたかった
* * *
どうも季節が味方してくれない
落ちた場所も悪かった
降っても降っても
落ちる瞬間に解けて消えていく雪たち
アスファルトは無情にも
無数のぼた雪たちを飲み込んでいく
* * *

どうせ解けてなくなるこの命
どうせ消えていく運命なら
この一片を 君の肩に降らせて散ってみたかった
* * *
無理な願いだとわかっている
触れることも叶わぬ縁だから
この身は朽ちて 地を潤わせ
また空に昇って行く
* * *

どうせ解けてなくなるこの命
どうせ消えていく運命なら
一度だけ、思いっきり僕一色の景色に
変えてみたかった
* * *





その時の雪は、ぼた雪で
雨で塗れた地面にみんな落ちては消えていき
なかなか積もることはできませんでした。
それでもその日
午後になってからどうにか雪をかき集めて
うちの子犬たちは父犬と一緒に
雪遊びをしていましたが…。
(私はこういう時ネコ派です)

そんな淡くも消えていく雪を見ながら
浮かんで来た詩です。
なぜか、ちょっと切ない詩になってしまいました。




よい一日 よい夢を

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上の画像は:スノーフレーク by coco-Aさん
「写真素材 フォトライブラリー」からダウンロードしました
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「季節の詩 愛の詩」一覧
posted by kuri-ma at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ★季節の詩 愛の詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月30日

3 《雪洗YOU禅物語》 空色のワンピースと紫陽花  思春期篇

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小説 ▼△ 雪洗友禅物語 △▼
ゆきあらいゆうぜんものがたり
2222230雨上がりのアジサイ by eich.K.jpg


中学生の圭一と、
幼い香苗との
梅雨の切れ間の物語。
読み切りの短編としても、
爽やかな一話です★


  二章 空色のワンピースと紫陽花


 朝は激しく降っていた雨は、午後になって嘘のようにあがり、青空が見えていた。中学からの帰り道、私は虹を追いかけるように帰ってきた。
 店のショーウインドーの前に、空を映したような、水色のワンピースを着た香苗がいた。いつも着物を見ながら輝いている瞳は、涙を湛えていた。
 香苗の祖母が亡くなり、その日は葬式があったはずだった。
「お祖母ちゃん、なくなっちゃったの。もう動かなくて、カナもバイバイしたの」
 香苗はポロポロ涙をこぼした。亡くなった≠ニいう言葉をこんなに小さな子が言うのは何かそぐわないと思った。何か物が失くなったかの表現だが、この子は大切なお祖母ちゃんを亡くしたのだ。私はまだ家族を失った経験がないというのに。
 ひとしきり泣くと、香苗は手で涙を拭いた。
「お家の人が心配しているかもしれないね」
「カナ、お着物見に来たの」
 店の中では母が接客中だった。私は香苗を家まで送って行くことにした。隣の駄菓子屋で何か買ってあげようと思い、財布を持って出た。アイスを買って渡すと、
「カナの好きなのだ。お兄ちゃんどうしてわかったの?」と言って、少し元気を取り戻したようだった。
 いつもはお喋りの香苗は、その日は黙りがちだったので、いつになく私は饒舌になった。
 浜公園の近くということを聞いていたので、浜街道沿いの、公園の前まで来てしまった。香苗に家をきくと、もっと手前の道を入らなければならなかったらしい。
「お兄ちゃん、公園で游ぼ」と、香苗に誘われた。
「堤防に登ってみる?」
「本当?!カナは一人では登っちゃだめなの。でも、堤防大好き」

 香苗の顔に笑顔が浮かんだのが嬉しくて、ちょうど近くにある階段を一緒に香苗と登って、堤防の上に来た。潮風が吹き付けていた。
 二人で少し歩き、それから、ヘリに腰掛けて、海を見ながら何かを話した。
「カナちゃんは、そうやって笑ってるのが一番かわいいよ」と言うと、香苗は言った。
「みんな言うの。カナのこと、にこにこしてるねって。みんな、笑ってるカナが好きなの」
「そうだね。カナちゃんが笑っていると、みんなきっと幸せな気持ちになるんだ。でも、泣きたい時は、泣いてもいいんじゃないか?」
「カナは本当は泣き虫なの。今日はみんなが泣いていたの。でもカナは泣かなかったの。カナ可笑しいの?」
 私は首を振って答えてあげてから言った。「着物を見ていたら、お祖母ちゃんのこと思い出しちゃった?」
 香苗は頷いた。そして、またポロポロと涙をこぼした。ふっくらした頬を伝う涙を、私は指で拭ってあげた。
「お兄ちゃん、シマないでね」と香苗は泣きながら、よく回らない舌で言った。
「死なないよ」と私が言っても、香苗は更に「パパやママがなくなったらどうしよう」と言うのだった。突然の身内の死がショックで、動揺していたのだろう。
 私は、人の生死や、運命のことを初めて目の当たりにしたような気がした。自分でもよくわかっていないことを、小さな香苗に必死で話し、元気づけていた。
「お祖母ちゃんは天に昇って、きっとカナちゃんのことをずっと見てるよ。そうだ、光みたいに。お日様の光みたいに、きっと側にいてくれる」
「お兄ちゃん、まだ、おうち入れないよ」
「カナちゃんの涙がなくなるまで、一緒にいるから」
 香苗が泣き止むように、私たちは少しお喋りした。
「あ、お兄ちゃん、虹!」と、突然空を指差して、香苗が言った。学校から帰って来る時は鮮やかだった虹は、もう消えかけていたが、それでも香苗は嬉しそうだった。
「もう涙なくなった?泣いてたってわかんない?」どう見ても泣きはらしたのがわかるが、もう、さっきまでの香苗とは違って、晴れ晴れとした顔になっていた。
「カナが泣いたこと、内緒にしてね」
 私も香苗に言った。「うん、誰にも言わないよ。そのかわり、これからも泣くのを我慢しちゃだめだよ。誰かが泣かせるようなことがあったら、僕に言うんだよ」
 私たちは指切りをした。香苗の笑顔を見届けたからか、さっきまで空にあった虹は、掻き消えるようになくなっていた。
 香苗の母が浜公園まで探しに来ていた。母娘が家に帰るのを見送って、ふと見ると、青空を映したような水色の紫陽花が、その葉にまだ雨の雫をしっかり湛えて、瑞々しく咲いていた。

print-i133あじさい.jpg
5

圭一、15歳、
香苗、5歳の梅雨の物語でした。
この日の出来事は、二人にとって
かけがえのない思い出になります。
虹≠ニいえばこの日を思い出し
きっと紫陽花を見ても、
空色のワンピースを思い出すでしょう。




よい一日 よい夢を

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「雪洗友禅物語」の登場人物と
あらすじは ↓ から
「雪洗友禅物語」登場人物

雪洗 家系図1
作品講評*あらすじ*「雪洗友禅物語」

今までのお話
こちらから↓ 
雪洗友禅物語「目次」《大作、一挙公開!》版


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2016年01月29日

2 《雪洗YOU禅物語》 ひさかたの…  思春期篇

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ゆきあらいゆうぜんものがたり
癒しの日差し


海沿いの街
老舗呉服店の息子圭一の
お気に入りの場所とは?


《 思春期篇 》



 一章 ひさかたの…


 私の生まれ育ったその街は、海辺に程近く、海からの風が吹く時は、なんとなく潮で湿ったような空気が流れていた。それでも、堤防に登って、潮風に打たれるのが昔から私は好きだった。
 どんなに高く寄せたとしても、堤防にぶち当たって砕け散る運命だというのに、何度でも何度でも、飽きることも、休むことも、挫けることもなく、寄せ続ける波。大きく寄せてみたり、軽く寄せてみたり、激しく寄せて飛沫(しぶき)をあげたり、すべてを忘れたように優しく緩やかだったり。そして、いつまでも果てることがない。
 ずっと昔、ここに堤防がなかった頃は、毎日海岸に違う景色ができていた。石の多い海岸だったが、どの石も、波と潮と海水の賜物で、角がなく、丸かった。大きな石ころたちを、波は一晩で動かして、自然な丘を造るのだった。
 今、堤防の手前のテトラポット群に打ち寄せる波は、以前の海岸を覚えているのだろうか。自由に丘を造っていたあの日々を。
 自然な海岸線は、どこも少なくなっている。この町の、東南に位置するニュータウンは、埋め立てで広げられた地域だ。マンション等が並び立ち、首都のベッドタウンのひとつとなっている。そこから、段々に堤防が作られていったのと、元々あった港の方からの堤防が徐々に延ばされて、ついには繋がってしまった。
 私は堤防で波を見るのが好きだったが、それ以上に、はるか沖に見えている水平線に憧れた。そこから見えている水平線は、本当の果てではないことを知っているがゆえに、その先を確かめてみたいような気がしていた。
 海と空の間、同じ青色の中に、区切っている線があるその際(きわ)を。もしかしたら、空に届く場所のように見えるからかもしれない。いつも光に輝いている、海の様を見るのは心が和んだ。
 ひさかたの光の始まる所、ひさかたの雲が海に溶けていき、ひさかたの天と、水平線が接するところ。


8286521はるかな水平線 by ぱぱ3.jpg


2

「久方の」は「光」に掛かる枕詞
「雲」にも掛かるんですが…
さて、圭一の会った光とは?
引き続き、↓次の回もご覧ください。






雨に冴える


圭一の会った「ひかり」とは?★

 今から十七年前、それは、桜が一斉に散ってしまい、つつじの花が咲き誇る頃だった、その女の子と初めて会ったのは。春生まれのその子は三歳になったところだったろう。
 幼い兄妹が、私の家である老舗呉服店雪洗(ゆきあらい)屋≠フ前で何か話していた。幼い妹はショーウインドーに飾ってある着物を感動の眼差しでみつめ、くぎづけになっていた。
 女の子は、店の中の着物を、眩しそうに見つめているのだが、彼女の方こそ、西日を受けて、私から見れば眩しいほどだった。
 ショーウインドー越しに、店の外と中、初めて目が合ったのは瞬間だったか、女の子は兄が呼ぶ方を向いてしまった。思わず店の外に出ると、隣の駄菓子屋の前で呼ぶ兄の元に走って行くその子の姿が見えた。
「香苗の好きなやつ買っといたぞ。」とアイスを渡されて、「うん、ありがとう、遼君」と、幼い舌足らずな言い方ながら、はっきりと話していた。
 私は中学生になった年で、その時は学校帰りの学生服姿だった。その日も遠回りして、堤防で波と水平線をひとしきり見てきた後だった。浜風を受けたせいで、体や髪がべたついているのを感じていた。
 そうしてその日私は、もう一つの光に、出会ったのだった。

 その幼い兄妹のことは、それからも度々見掛けるようになった。
 隣で二人連れ立って、お菓子を買いに来るのだが、その度に妹は、雪洗屋のショーウインドーを熱い眼差しでみつめていくのだった。兄は早く帰りたいので妹を急かす、そんなやりとりを、私が学校からの帰宅や塾の合間の時間に丁度タイミングが合ったのだろう、目にすることがあった。彼らの祖母が一緒のこともあったが、二人だけが多いようだった。
 ある日ちょうど学校から帰って来た時、その兄妹がいた。
 妹がいつものようにショーウインドーにくぎづけ状態で、兄が「もう行くぞ」と急かしていた。
「いらっしゃい」私は初めて声を掛けた。女の子は嬉しそうに笑い声をこぼして私を見た。
「着物好きなの?」
「うん。オキノモきれい」
「オキモノだよ」兄がすかさず訂正した。そして彼は私の制服を見て言った。「北中?お兄ちゃんとおんなじだ」
「へぇそう。お兄ちゃんはなんて名前?」
「和泉優平(いずみゆうへい)だよ」聞き覚えはなかったが、後日隣りのクラスだと確認した。
「君たちは?名前は?」
「和泉遼平(りょうへい)だよ」
「カナは、和泉香苗(かなえ)
「いくつ?」
「カナはねぇ、三つ」
「着物が好きなら七五三で着せてもらったらいいね」
「しちゅごしゃん?」妹はどうも上手に言えない。兄が訂正して、彼も舌を噛みそうになりながら言った。
「しちごさんだよ」
3

三歳の香苗の登場です。
遼平と香苗は兄妹のようです。
ということは、圭一は?
引き続き、↓次の回もご覧ください。






春もみじ。


老舗呉服店。
小さな女の子。
思春期の少年…。
ここから何が始まるのでしょうか★



 私はその頃、店の中からショーウインドー越しに、通りを行く人をなんとなくながめるのが好きだった。ショーウインドーを見る人がいると、視線を合わせる前に、さっと上手に逸らすのが得意だった。ただし香苗の場合は例外だった。いつも突然に視界に飛び込んでくるのだった。
 その日も突然目の前に、香苗の輝いた瞳が飛び込んできた。私の瞳はつい逸らしそびれて、彼女を見てしまった。そして香苗は、目が合うと飛びっきりの笑顔をくれた。笑顔の挨拶の後、しばらくショーウインドーの着物を感嘆をあげて見ている様子だったが、追いついた祖母と共に店内に入ってきた。
 どうしてもここの着物がいい、一番きれいだと言い張る孫のために、香苗の祖母は「どうせならいいものを」と、上等の七五三の着物を一揃い購入し、雪洗屋の顧客となった。


 ある日、学校から帰ると、店のショーウィンドーにかじり付いている、香苗をみつけた。
 声を掛けようとすると、店の中から私の母が香苗を呼び入れた。店の奥では、祖母同士がお茶を飲みながら、話していた。香苗は、店内の着物を見ながら、歓声を上げた。
 香苗は言った。「いつも、こんなお着物が着れたらなあ。カナ、オキノモ大好きなの。でも、七五シャンで着ただけ。もっとお着物着たいなあ」
 その頃の香苗は、“お着物”と言うのも、三回に一回はオキノモになってしまう。さしすせそがちゃんと言えないから、七五三もシチゴシャンになってしまうのだった。
 私の母が言った。「日舞をしたら着れるわよ。」
「ニチブってなあに?」
「お着物を着て踊るのよ」
「カナもできる?」
「もちろん。家(うち)の子もやってるのよ。カナちゃんはいくつ?」
「四つ」
「じゃあ、家の環(たまき)が二つも年上なのね。大きいわね」
と、母は言った。
 妹の環は、障害を持っていた。その為、体も大きい方ではなく、知能も少し遅れていると専門家に言われていた。
 店を出た香苗とその祖母を見送って、母は少し寂しそうに言った。
「やっぱり、普通の子は成長が違うのね」
 香苗はどうしても日舞をやりたいと言い張り、通いだした。他に友だちを作りにくかった環が、香苗をかわいがって、二人は仲のよい友人となった。
 環の障害には、感性を伸ばすものがいいとして、日舞をさせていたが、それよりよいのは、友達を持つことだと言われていたこともあって、香苗の存在は家族には嬉しいことだった。
 この香苗が、雪洗家にとって、光となったのだった。ひさかたの光に。
4

この小さな女の子、香苗が
どうして光となりえたのか…
これからの展開をお楽しみに!



よい一日 よい夢を

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