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2019年04月23日

(詩) なぜあなたがいかなければならないのか  〜惜春2019〜 


ちょっと早すぎます。
ちょっとまだ。。。
惜しむ時間の猶予を
くれませんか。。。★
2011年4月、春寒。




「 なぜあなたがいかなければならないのか 」
〜 惜  春 〜


  
愛は蕾を解いて
  生命の花を開いた
  万物は季節がめぐるたび
  あなたの愛と生命の証しを見せるだろう
  永々代々と


なぜあなたがいかなければならないのか


あなたの旅立ちの知らせの後
そこここに桜の便りがありました
いつもより早い春の到来は
あなたの出発を祝うかのよう


なぜこの季節にあなたがいかなければならないのか
この別れの季節に…


一気に春が芽をふき
花がほころび始めました
あなたを送るのを誇るように


なぜこの時にあなたがいかなければならなかったのか


今満開の桜の下
その花びらの一片一片に
陽光にきらめく愛の生命の貴さを
脈々と息づく万物のエネルギーを 見るのです
この春に咲くのを誇るような
この春に散ってゆくのを惜しむような


愛は堅いつぼみを解いて
  生命の花を開かせた
  万物は忘れることなく
  次の春も
  あなたの愛と生命の証しを見せるだろう
  永々代々と





この詩は、いつかの早春、
ある人を送らなければならなかった時に、
偲んで作った詩です。
しばらく詩作をしていなかった私が、
久し振りに作りましたので、
少々固めの表現かもしれません。

三月は別れの多い時期です。
また、8年前の3月には
多くの人を送ることになりました。
考えてみたら私たちは、自然の流れとして
人を送り出す毎日ですよね。
身近な人が亡くなるのは
特に辛いことですが
絶えることのない永遠の流れの中に
入って行ったということかもしれません。
繰り返す四季の営みと同じように
私たちの生も死も
組み込まれているんでしょう。




よい一日 よい夢を

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写真は:2011年4月、春寒。
by (C)芥川千景さん
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小説の連載は、次の記事より
お楽しみください ↓ 


下は小説の目次一覧です

  

 [THE PAST POST]
▼△時の追いかけっこ△▼

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京都と関東のとある海沿いの町を舞台にした物語
 雪洗YOU禅物語 
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シャボン玉飛んだ
映り込みの家庭
(いえ)

目次は こちら


小説 ▼△あの人は
広い傘をもっている△▼

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忘れられた零地点(ゼロポイント)
こちらからどうぞ


「ひのくに物語」全59話完結!




プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
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「季節の詩 愛の詩2019」一覧

トップ記事には、常に
季節の詩などをもってきています


posted by kuri-ma at 22:59| Comment(0) | ★季節の詩 愛の詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月26日

2〈シャボン玉'19〉 シャボン玉飛んだ1  「シャボン玉飛んだ♪ 映り込みの家庭(いえ)」《前編》



シャボン玉飛んだ♪
映り込みの家庭(いえ)

親子2代の愛の物語☆
地球船舞岡号。


親友の死の痛みを抱えた大吾に
新しい展開が…!



  シャボン玉飛んだ


 拓哉の葬儀が終わり、四十九日も過ぎた頃、大吾は実家に帰省した。夜遅い時間に出発する夜行バスに乗り、夜明け前の早過ぎるくらいの時刻に実家の最寄り駅の近くに着く。
 それは突然の再会だった。
 時間をつぶそうと入ったコンビニのカウンターの中に、山野佳織の顔を見つけたのだった。彼女が帰郷していることを知らなかった大吾には、まるで予期しないことだったが、彼女はまるで待っていたかのように、彼に笑いかけた。
 どこからともなく、ピアノがポロロロンと転がるような音を弾くのが聞こえたような気がした。今にも、何かのメロディーが流れ始めそうな感じだった。懐かしい想いで、心がほっこりと温まるような。
 大吾はその瞬間に何かを感じ取ったのだが、その時には、ただ単純に彼女に会ったことが、意外なほどに心が和むと気がついただけだった。
 大学時代にも全く同じようなことがあった。大学の授業などで会うのが当たり前だったその頃、ふと入ったバーガーショップのカウンターの中に立つ佳織を見つけたことがあったのだ。
「おう、ここでバイトしていたのか」
 あの時と同じ出会いのはずだし、佳織の笑顔もまるで同じはずだった。
 共通の友人の死という特別な出来事を通過して、ショックの余波が収まらない内だったこともあって、人恋しいしさと、彼女に対しての気安さから、極(ごく)当たり前のようにバイト後に話をして、大学時代の延長のように自然に過ごすようになった。
 社会に出て、会うこともなくなっていたのだが、郷里に帰るとそこにいるという、安堵感があった。
 彼はなぜ佳織が東京での仕事を辞め、こちらに帰ってきたのか、その理由を聞こうとはしなかったし、そもそも、さして気にしていなかった。
 気がつくと大吾は月に2回は帰省するようになり、その度に佳織と会っていたが、それは気のおける友人と会うのと同じように、まるで自然に感じていた。
 亡くなった拓哉のことを気が向いた時に話せることも、彼にとっては楽だし、心が落ち着くようだった。
 以前拓哉から「お前といると和むよ。なんか居心地いい」と言われていた大吾が、今、佳織に感じているのは同じ思いかもしれなかった。
 大学時代に遊んだ内容は一通りやってみただろうか。カラオケにボーリングにテニスに、また、カラオケに山登りにツーリング…。
 大吾が夜行バスを利用するから、夜はきついのと、佳織が早朝のシフトのバイトを入れていたので、飲みに行くにはタイミングが悪いこともあって、カラオケはちょうど都合がよかった。
4

言い忘れましたが、
タイトルの「映りこみ」とは
写真の技法をそう呼んでいることから
使ってみました。
湖面、窓ガラス等に映りこんだものを
写真に上手に撮り込むことを言います。

この小説に付ける写真の多くも
「映りこみ」があります。
本当に、皆さんお上手です。
🔍更に拡大して見てみてください。
今日の写真も、シャボン玉の中に地球が?!

引き続き、↓次の回もご覧ください。






いずこも桜満開。


大吾は同級生の佳織と
時々会うようになりました。
彼はあくまで大学の延長のつもりで、
カラオケがお気に入りのようですが…★


 大吾は大概、熱唱し、気持ちがすっきりした。佳織の選曲や歌い方は、彼も嫌ではなかった。心地よかった。
 大学の頃は、仲間たちとわいわい騒がしく過ごしたものだった。会社での付き合いはそのようにはリラックスできない。
 拓哉がよく歌った歌を歌ってみた。拓哉は、ものすごく歌がうまいわけではなかったが、その曲は十八番(おはこ)にするだけあって、なかなかきまっていた。時々、ウィンクなどをしながら、女の子たちのハートをつかんでいたのだろうが、大吾にその真似ができるわけがなかった。
 今まで拓哉のせいで歌えなかった曲を歌えるのは嬉しい反面、やはり彼のことが思い出されてしまって、当分歌えそうにはないな、と大吾は思った。死んでもなお、この曲はやはり拓哉の十八番のままなのだ。

 数ヵ月過ごすうちに、月に一回は、カラオケに行くことが、パターンとなっていた。
 拓哉の葬儀は寒い頃だった。故郷に帰る日々を重ねるうち、春が深まり、いつの間にかその季節も去っていこうとしていた。
 その時も佳織と一緒だった。 
 カラオケ前に地元の大型スーパーで買い物をしていた。そして、ばったり高校の友人に出会ったのだった。
 佳織と付き合ってるのかと訊かれ、大吾はとっさに何も考えずに答えていた。「いや、そんなんじゃないさ」
 佳織のその時の表情を見て、何も感じないわけではなかったが、誤解されてバツが悪いのだろうと考えた。

 そんなある時、大吾は両親に言われてしまった。この二年間と比べて、急に頻繁に帰るようになったのだから、当然といえば当然かもしれない。両親はなぜか佳織と会っていることを知っていて、彼女を家に連れて来て、正式に付き合うようにと言うのだった。
「付き合うって、そんなんじゃないよ、俺たちは」と言う大吾に父は言った。「その年になって、二人でそんなにしゅっ中会ってるんだ。付き合ってない、じゃないだろう」
 母も口を出した。「佳織ちゃんはとてもいい娘(こ)よ」母は佳織のことをよく知っていた。以前から、佳織は母の店によく訪れて、話をしていく仲だった。
「大学の頃だって、あなたはあまり帰って来ないし、来ても何も話してくれないけど、佳織ちゃんが帰って来る時はいつも寄って、あなたのことやなんか話してくれて、写真なんか見せてくれたりしていたのよ。この間も、『二人で会っているなら家に来なさい』って言ったんだけど、あなたに『誘われたら伺います』って。でも全然連れて来てくれないじゃない…」
「そんな関係じゃないんだから…」大吾はまた言ったが、二人の押しの強さにこう言うしかなかった。「そこまで言うなら、今度連れて来るよ。でもね、佳織とはただの友だちなんだ。付き合うって話はなしだよ」
 両親は、佳織を連れて来るという彼の返事に有頂天になり、その後の言葉は耳にも入っていないようだった。
「佳織ちゃんはほんとにいい娘(こ)なのよ」「あの娘(こ)なら、大吾にぴったりだ」と口々に言うのだった。
5

ほぉ、そっち方面には
鈍感すぎる大吾のようですが
なんと両親が動き始めましたね。
登場人物と小説の解説は→ こちら から



よい一日 よい夢を

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写真は:写真は:来る、きっと来る!!
地球船舞岡号。
いずこも桜満開。
ビルに満開の桜が映りこみ!
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プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
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2019年03月24日

1〈シャボン玉'19〉 シャボン玉消えた1  「シャボン玉飛んだ♪ 映り込みの家庭(いえ)」《前編》



親子2代の愛の物語☆
シャボン玉飛んだ♪
映り込みの家庭(いえ)
1939341緑の中のシャボン玉 by Tomo-B.jpg


★「三月さくら」シリーズの“星の家”が
無名のお店として登場します。
この店がカフェとは呼ばれないのは、
いつまでたっても“学生街の喫茶店”だから。

親子2代の物語、全編は親のお話ですが、
プロローグ的に息子が少し登場します。
一挙3話でどうぞ★



シャボン玉飛んだ
映り込みの家庭
(いえ)


《 前 編 》



  シャボン玉消えた


 彼の内面の何かは粉々にひび割れていた。こんな薄いガラスかシャボン玉のように脆いものだったのかと、初めて気がついたのだ。少年から青年になること、それは多かれ少なかれ、固い殻のようなものを破らなければならないのかもしれない。
 彼は飄々とした性格の中にその壊れたものを隠し、常に微笑みをたたえた好青年の横顔の中に、本心を押し込んでいた。
 その春、大学の進学に伴って故郷を離れたばかりだった。
 そして、後に常連になる大学街の喫茶店に初めて入った。やさしいピアノの音楽が流れていた。
 その店の店主は、驚きの表情を隠さず、まじまじと彼の顔を見つめてきた。我に返ったようにオーダーを取った後も、盗み見られるのを感じた。キツネにつままれたような顔をして。
 彼も、期待と怖れの混じった思いで、店主が声を掛けてくるのを待っていたのかもしれない。
 問われるままに自分のことを語った。
「鳴沢拓海(なるさわたくみ)といいます。はい。両親も同じ大学の出身で…」
「たくみ?まさか…。え、何、鳴沢って言った?」
 彼が、両親について隠しもせず、さらっと説明してくれた内容に、ようやく店主は納得したようだった。
「その人のこと、知っていたら教えてください。僕の名前、その人から取ったらしいんです」
 店主はまた改めて、彼を見つめるのだった。大学時代の友人を偲ばせるその姿を。
「一言で言えば、女にもてる奴だったが…」


 十九年前の早春のことだった。
 鳴沢大吾(なるさわだいご)は、人のいい顔に持て余し気味の日々の葛藤を隠せずに、いつしか深いため息が癖になりつつあった。
 なんで人生は、もっと単純ではないのだろう。
「フェアにやろうよ!」彼は会社の上司や先輩に向かって、社会の仕組みにあがなうように、何度叫びたかったかわからない。
 世の中、スポーツのようにはフェアには回らないらしい。(スポーツマンシップを誇るはずのスポーツの世界ですらも、全てがフェアとはいかないほどなのだ。)
 正直にやり過ぎると、逆に喜ばれなかったり、裏表のない彼には戸惑うことばかりだった。いい加減な手抜きが嫌なので、仕事もまじめにコツコツやってきたつもりだった。
 新入社員の下積みには、小さな紙くずのような仕事をこなすしかなかった。2年目も同じように日々は過ぎていったが、周りが見えるようになった分、空しさも感じるのだった。
 社会に出る前まで、大吾はシャボン玉のようなものの中に包まれていたのだ。それは、彼を都合よく守ってくれたし、全てを現実とは異なる、甘くきらびやかなものに見せていた。世界は実に彼にとって輝いていた。
 その自らの薄皮のような、シャボン玉の膜を破ることをしないまま、気づくと彼は夢から覚めたように、現実の中に立っていた。必死に社会の中で格闘した。限界だったのかもしれない。
 彼の大学時代の親友、三橋拓哉(みつはしたくや)が、突然の交通事故で死亡したのは、そんな頃だった。
1

この親友、拓哉の死がこの物語の発端でもあり
大きな鍵となる出来事となります。
ここからは前半の主人公、大吾が
冒頭で登場した拓海たちの父となるまでの
若き日の姿を追いかけます。
引き続き、↓次の回もご覧ください。






事故死した拓哉とは
どんな人だったのでしょうか…★


 卒業して、二年が経とうとしていた。
 彼の死は、社会に出て悩んでいたつもりだった大吾の頭を目覚めさせるものがあった。こんなに若く突然に人が死ぬこともあるのだ。生前の拓哉に、そんな不幸が訪れるなど、考えたこともなかったのだから。
 優秀で要領もよく、学生時代からいつも女性を両手に抱えて歩くほどのプレーボーイだった。一流企業に勤め、順風満帆な人生だったはずなのに。
 おそらく、彼のことを少なからず知っている人間は、残らず通夜か葬儀に参列したに違いなかった。突然の訃報にも関わらず、こういうことはなぜか、くまなく伝わるものだ。特に若干24歳で夭折したことへの同情もあるだろう。その焼香の列はいつ果てるともしれないくらい長く続いていた。
 大吾が知っている大学時代の仲間も、久し振りに全員顔を揃えた。その中の一人が、懐かしい写真を持って来て、渡してくれた。
 自信に満ちた笑みを浮かべた拓哉を中心に、大吾と、山野佳織(やまのかおり)、住谷美穂(すみやみほ)が、それぞれカメラ目線のよい笑顔で写っている。
「こんな写真あったのか」と大吾が思わず声を出したほど、よく撮れている写真だった。
「一回生の頃ね」と佳織が言った。「覚えているわ」
 佳織は大吾と同じ高校の出身という縁があった。その親友、美穂は、先ほどから目を赤く泣きはらしていた。
 拓哉は確かにプレイボーイだったが、ただイケメンで優秀だからとかではなく、実に女性を喜ばせるコツを知っていた。つまり優しかった。
 蝶のように花から花を飛び回り、決まった相手はいなかったが、彼のために泣く女性は多いはずだった。
 美穂はもしかしたら、拓哉に想いを寄せていたのかもしれない、と大吾は思った。大学時代の仲間としてだけでも、泣き崩れるのは分からないでもなかったが、彼女は一向に泣きやむことはなく、通夜では貧血を起して、佳織に付き添われて早々に引き上げていった。
 色恋に疎い大吾は知るよしもなかったが、拓哉は、表に表れるだけの幸運な色男ではなかったという。
 友人の一人が漏らしたことによると、彼は「女無しでは眠れなかった」つまり、今で言うセックス依存症であったらしい。
 親友を自負していた大吾には、驚く内容だった。確かに女といることが多かったが、いつもというわけではなかった。そう聞いても、納得できなかった。女に溺れるということはけっしてなかったし、そもそも何かに強い執着があるようには見えなかった。
『まさかね…』
2

プレイボーイだった拓哉。
彼の死は
いずれ大吾の人生にも
大きく関わってきます。






来る、きっと来る!!


親友拓哉、彼に対する
皆の評価は
大吾には意外なものでした☆


 拓哉は複雑な家庭で育った。彼の父が、拓哉曰く「女たらし」で、結局は女性問題で母が家を出てしまい、離婚家庭となった。
「祖母ちゃんがいてくれたから、さみしくはなかったし、ぐれることもできなかった」と言い、「親父のようにはならない」と言いながら、プレイボーイといえば聞こえがいいが、彼も父親とある意味同じ「女たらし」になっていたということなのかもしれない。
 大吾より裏の詳細を知っている友人は、「奴は上手くやっていたつもりだっただろうが、割り切る女ばかりじゃないから、実際は刃傷(にんじょう)沙汰にならなくてすんでよかったかもしれないぜ」とまで言った。「どうして、奴があれだけもてたんだろうね」
 そして、男たちで彼の女から見た魅力について、談義したのだった。大吾にとっては、自分とは未知の分野に長けた真逆の人間が、拓哉だったのかもしれなかった。
 親友だというのは大吾ひとりの思い込みではなく、拓哉は彼の存在をいたく気に入っていて、「女」以上の癒しの存在と見ている向きもあったようだ。
「確かに、甘えん坊だったよな」と大吾は言った。『女の前では、もっと上手く甘えていたのかもしれない』と彼も思った。
 そして、皆で結論づけたことによれば、あんなにできる奴なのに妬ましくならない、アクがあるように見えたり、どこか影がある様子も、彼の魅力となっていた。結局、「憎めない奴だった」というのが、男たちの意見だった。
 その中に女性がいれば、また違った意見もあったかもしれない。佳織と美穂がいなかったし、その他大勢の彼のガールフレンドたちの意見は、聞く機会はなかったから。
 いずれにしても、亡くなった拓哉は“できた男”だが、唯一最大の欠点が女性だということになりそうだった。
 これまで大吾は、拓哉のことも、シャボン玉の膜を通して見ていたのかもしれなかった。彼にとって、拓哉は気のいい友人だったし、女癖の悪さは、そこまで深刻な欠点には映らなかったのだが…。
 世界は素晴らしいと思っていた。それは自分の目が節穴だったからなのか…。
 一点の親友に関する疑惑の思いは、大吾の心に波紋を起こした。社会に幻滅を感じ始めていた彼は、虹色に輝いて見えていた自分の将来のことにも、疑問を感じざるをえなかった。
 拓哉の通夜で、彼の別れた両親を初めて見た。若い息子の死は、思いも寄らないことだったのだろう。まるで精気を取られたかのようで、「二人とも好き勝手に生きてるのさ」という拓哉から聞いていたような旺盛な印象を感じることはなかった。
 往年の女たらしと聞いていた父親は、拓哉をしぼませたような感じであり、再婚してまだ小学生の息子を持つという母親は、茶髪にパーマの若作りが、葬儀には派手すぎて見えて、逆に哀れだった。
3
 
拓哉の死は
飛ばずに消えた
シャボン玉を思わせますね。

今日から、この親子2代の物語に
お付き合いください。
35回ほどに圧縮してお送りします。

登場人物の紹介は
こちらから




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