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2021年01月01日

(詩) 黄金(きん)なのに銀杏(いちょう)・・・  2020



金の葉に銀の雨が降る。



「黄金(きん)なのに銀杏(いちょう)・・・」 



銀杏、銀杏、銀杏 
雪がくる前に 
すべてを黄金に変える 

敷きつめられた黄金の絨毯 
すずなりの黄金の並木道・・・ 

夜はクリスマスのイルミネーションに 
かなうはずがないけれど 
太陽の力が続く時間は 
黄金の輝きでみなを慰労する 

黄金(きん)なのに銀、銀杏 
金メダルは永遠の夢 
黄金(きん)なのに銀杏 
ああ今年も クライマックスが来る 

黄金(きん)なのに銀杏 
こころゆくまで 
黄金(きん)ですべてを満たして 
この葉の一枚までも 
豊かに散らせてみせよう 

小鳥たちが飛び立つように 
銀杏の葉は舞い立つ 
木の葉を お金に変える魔法は使えないけど 
風にはしっかり乗りこなしてみせよう 

夕闇が迫る前の美しい一刻に 
しばし私に時間をください 
秋の余韻がまだ消えない間に 
シーズン最高の印象を残してみせよう 

すべてを出し切ったなら 
年輪にその証しが刻まれるだろう 

黄金(きん)なのに銀杏 
黄金(きん)なのに銀杏・・・
 





2015.12.16 山手洋館 エリスマン邸 世界のクリスマス 窓辺にリース


今年もこの季節が来ました。
何年も前に作りかけたフレーズを
2年前、一つの詩の形にしました。

なぜイチョウを銀杏、その実を
ギンナンというのか・・・
なんだかまるで取り違えたかのようですが

一部修正2018.12.2




よい一日 よい夢を

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写真は:金の葉に銀の雨が降る。
by (C)芥川千景さん
世界のクリスマス 窓辺にリース
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下は小説の目次一覧です

  

 [THE PAST POST]
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京都と関東のとある海沿いの町を舞台にした物語
 雪洗YOU禅物語 
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シャボン玉飛んだ
映り込みの家庭
(いえ)

目次は こちら


小説 ▼△あの人は
広い傘をもっている△▼

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忘れられた零地点(ゼロポイント)
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「ひのくに物語」全59話完結!




プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
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【関連する記事】
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2020年12月03日

5 《あの人は広い傘をもっている'20》 Sean4 第三の女 



小説 ▼△あの人は
広い傘をもっている△▼
泣き別れ。


暢をめぐる
第3番目の女性の登場です。
えっ?お祖母ちゃんは別ですよ(笑)★
 


Sean4第三の女 127486796702016104458.jpg



 佑太の母親かという若い女性が“さと”を訪ねて来たのは、それから間もなくのことだった。年は二十歳を越えたか越えないかというところで、レザーのジャケットを脱ぐと、体にぴったりフィットした、どこか来る店を間違えたかのような装いだった。
 彼女は、カウンターの中のマツに向かって訊いた。「長尾先生は何時頃来ますか」長尾とは暢のことだった。
「先生なら、いつももうじき来られる頃ですよ」と、祖母は答えた。「まぁ座ってお待ちください」と、和室を勧めた。
 その女性が待つ店に、暢と佑太がやって来た。
「例の人が来ているよ」とマツは暢に言った。「先生の教え子だっていう」
 暢は佑太と和室の部屋に入り、襖は閉められた。三人で食事を済ませると、佑太はすぐにそこを飛び出してきて、美里の側に寄った。
「お姉ちゃん、今度はいつ来てくれるの?」と佑太は期待を持った目で美里を見つめた。
「佑太君…」美里は口ごもった。「お姉ちゃんはしばらく行けないわ」
 百合子から諭された通りに答えながら、美里は心が痛んだ。佑太のガッカリする顔を見ると、気持ちに応えてあげたいという思いが湧いたが、仕方がなかった。
「ここで待ってるから、明日も来てね。今日もいい子でネンネするのよ」できる限りの思いをこめて佑太ににっこり笑い掛けた。
 佑太はその日は聞き分けがよく、笑顔でバイバイと手を振って帰って行った。
 和室に残っていた女性は、少し離れてその様子を見ていたが、美里と祖母たちの方に向かって来ると言った。
「長尾先生は、毎日来てるんだ。ここの食事なら、家庭的でいいしね」
 後で考えると、どうやらそれは誉めたつもりだったのかもしれない。
 そして、マツと美里を見て、ふっと笑うと、「ご馳走さま」もなく、お辞儀にならないお辞儀──目をしばたいただけで店を出て行った。
「どう見ても、不良娘だね」と、マツが言った。
「お祖母ちゃん、失礼よお客さんに」
「お金も先生が払っていったよ」
 
「え、あいつの教え子?!」と、百合子は美里の報告に顔色を変えそうになって、上手に隠した。「どんな子だった?」
「ふーん。教師というのも大変ね。ねえ、もしもまた来たら、すぐに私に連絡して」
「…いいですけど」
「ね、それより、上手くいってる?」
「難しいです。佑君にまた来てって言われると情にほだされてしまいそうで…」
「我慢、我慢。あの子のためにもなるんだから」
「そうですか?」
 百合子がアドバイスした方法がもしかしたら効果を発揮したのか、佑太にせがまれたと言って暢は日曜になると美里を呼び出すようになった。もちろん裏での百合子の誘導もあった。上手に彼らの中に入って、佑太と共に二人のいいクッション剤の役目を果たしてくれた。
10

佑太の実母…!
第1と第2は、当然
美里、そして百合子先生です。
第3の女の呼ぶ波紋は広がります。
引き続き、↓次の回もご覧ください。






In the early morning rain.


佑太の母親か(?)という、第三の女の出現。
暢との今の関係は…??★


 佑太の母親(とおぼしき女性)は、この町に住んではいないらしいのに、一月もしないうちに再びやって来た。また三人が和室に入るのを見送りながら、何も知らない美里ですら、何かを感じたようだった。しばらく落ち着かない様子だったが、思い出したように百合子に連絡した。 
 食事を終えた暢たちを、何か言いたげな女たちの顔が待ち受けていた。
「なんだ、めずらしいな」と、暢は百合子に向かって言った。
「私もお食事に来たの。一人身だから」
 美里の祖母と母も、暢を穴が開くほどに見つめていた。
「僕の顔に何かついてますか?」と、とりあえず誤魔化すために暢は言った。
「色男振りを見ていたんだよ」とマツは皮肉混じりに言った。
「お祖母ちゃん、最近はイケメンっていうんですよ」と、母、芳美(よしみ)は言った。
 父親に、女性たちが攻撃している間に、息子の佑太は最愛の人にアタックしていた。
「お姉ちゃん、あげる」取り出したのは折り紙で折った何かだった。
「あら!佑君が作ったの?」と美里は感激の声をあげた。
「佑とねぇ先生」
「そう、保育園の先生に手伝ってもらったのね」
「こっちは佑が作ったの」赤い折り紙を不器用に畳んだだけの何かを指して佑太は得意げだった。「お花だよ」
「そう。きれいね。ありがとう。すごいわ、佑君」
 美里は思わず胸に熱いものが迫ってくるのを抑えたが、彼女だけでなく、にこにこ飛びっきりの笑顔をしている佑太を見て、その場にいる者は皆、何か感じたはずだった。

 その晩、この人も実はお節介な人かなぁという、女医の百合子は、暢を相手の電話で、容赦しなかった。
「何で今頃あの子が何度も現れるわけ。どういう意図があるの?!」
「意図って、生みの親なんだから会いたいのは当たり前だろうし…」
「そういうわけにはいかないわ。佑太君のことを考えないと。無責任に会いたいから会うじゃすまないわ」
「そうか?今のとこ問題ないと思うけど…」
「本当、無神経な人ね。いいわ。私が意図を確かめるから」
「え、なんでお前が…」
「美里さんにさせるわけにはいかないでしょ。大丈夫、女性同士だから通じることもあるのよ。私はあなたたちに対して、なんの関係もないから、第三者的に客観的になれるからいいのよ。なんの権限もないし、何も言うつもりはないわ。意図を確認するだけ」
「本気か?!」
「もう約束したから。止めても無駄よ」
11

ほぉ…
佑太の母に、百合子は
どんな風に対するのか
その結果はもう少しお待ちください。
目次・登場人物・見どころは
こちらから ↓

目次 ▼△あの人は広い傘をもっている△▼




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11 「In the early morning rain.」
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2020年12月02日

4 《あの人は広い傘をもっている'20》 Sean3 晩秋の花火(後)



小説 ▼△あの人は
広い傘をもっている△▼
2010.11.26 和泉川 ハナミズキ


佑太が「花火」とごねた
晩は過ぎて、
さて、新しい女性の登場です★


 その晩は熟睡している佑太を背負って、暢が連れて帰った。
 彼を見送りながらマツは、独り言なのに、誰か聞いている人がいるかのように言った。
「先生は驚くほどに女を知らないね。このまま一生知らないつもりなのかね。まったく、真面目すぎるのも困るね。苦労は背負い込もうとするのにさ。
 …美里と先生は似すぎてるから、うまくいかないんだ。まぁ、身勝手なのよりましだからね…」


 翌日の夕方、保育園の迎えの前に暢は、内田クリニックを訪ねた。医師の前川百合子はここで昔から開業していて引退した前院長の孫に当たり、つまり母方の祖父の医院を受け継いだのだという。暢は彼女とは高校の同級生だった。
 百合子は、自分が美人であるとか、そうでないが個性的なんだとか、人の意見を全然気にしないさっぱりした性格だった。
 彼女の顔を見るなり、彼は言った。「“さと”のお祖母ちゃんに何を言ったんだ?!」
「えっ何いきなり。“さと”って横瀬さんのこと?」
「ああ、あることないこと、言っただろう」
「何のこと?」
「いろいろ知っているみたいだった」
「だから何を?」
「佑太の母親のことを言われたよ」
「私は知らないのに?遠慮して今まであなたに訊かなかったでしょう」
「知らなかったのか?」
「教え子をはらませて、責任取って子どもを引き取ったって噂は聞いたけど、そうなの?」
「…」
「誰にもそんな確かじゃないこと、言ったりしないわ、私は」
「そうか…」
「何を意気込んで来たと思ったら。横瀬さんはどうして知ってるのかしら。やはり孫の相手だから気になるか」
「…相手って?!…それは誤解だ」
「何が誤解?!横瀬さんの、えっと美里さんだったわね。あなたとお似合いだと思うけど。佑太君と三人でいたら、まるで本当の親子みたいで」
「やめろよ」
「正直な感想なのに」
「勝手に決めるなよ、皆して人の人生」
「だったらこの際、全部話してみなさいよ、あなたの人生に干渉はしないけど」

 話を聞き終わると、百合子は微笑むように言った。「つまり、あなたの人生には佑太君が、優先順位で断トツ一位ってわけ。一番大切なのね」
「そうだな」
「で手一杯なわけね」
「うん。学校と佑太で、いっぱいいっぱいだ」
「横瀬さんのお祖母ちゃんのお話はもっともね。佑太君はあなた一人で育てるのは無理があるわ。こだわらず、善意は受けといたら」
「弱ったよ、佑太も頑固だし」
「誰に似たのか」
「そうだな」
「花火はどうするの」
「約束したからな。そうだ、お前も来いよ。美里さんだけでは気まずい」
「遠慮しとくわ」
8

この百合子先生が、
これまた大きなポイントの人です。
なかなか重要な役どころ
この人がいないと
物語が進行しないというくらい。
さて、どんな人なのか…
それより、
佑太くんの母親って?!
そういえば
お祖母ちゃんの話では…。
秘密は後のお楽しみです。
引き続き、↓次の回もご覧ください。







2010.09.24 和泉川 一滴


「晩秋の花火」の最終話です。
ようやく花火が見られそうです☆


 結局、日曜日の日が暮れるとすぐに始めた花火には、美里だけでなく、百合子も参加した。
 秋も深まっていたから、みんなジャンバーを着込んでいた。長く外にいるのは冷えてきそうだったが、佑太と美里は終始離れずに、楽しそうに過ごしていた。
「パパ」と佑太の呼ぶ声に暢は子どもの元に行き、自然にその場を離れた美里に、百合子は話し掛けた。
「あきらめちゃだめよ。あいつはちょっと一筋縄ではいかなそうだけど、佑太君ともっと仲良くなっちゃったらいいんじゃない?」 
 美里は百合子を見た。それまではどうしてここに来たのか、いぶかる思いもあったのだが。
「いいんでしょうか」と美里は聞いてみた。
「いいのよ。今日私が来たのはね、あいつが美里さんのこと気にし過ぎて、今日のことも断るって言ってたから。佑太君、がっかりするでしょ。約束守らないと父親の信頼失うよって言ったの」と百合子は言った。美里は初めて味方を得た思いで嬉しかった。
 晩秋の花火は、空高く上がりはしなかったが、お互いの顔と顔が分かる距離で膝と膝を寄せて、短い光を楽しむことはできた。佑太があきるまで、実際は買い込んだもの全部を使い切るまで、小さな火の花が、かがんだ目の高さにいくつも咲いた。
 その後は自然の流れで暢のアパートに皆でやって来た。美里が食事を準備してきていたので、それを広げると
「すごいわね」と百合子が言った。
「おにぎりと、後はお店のお惣菜を詰めてきただけです」と謙遜する美里に
「すごいよねぇ、佑太君?」と百合子は更に言った。
「うん。すごい」と佑太の目は輝いていた。
「ありがとう」と暢も言った。
 美里はお茶をいれ、佑太には麦茶をいれた。
「慣れてるのね」と、百合子は呟いてから、また佑太に言った。「お姉ちゃんが来てくれてよかったね」
「うん」と佑太は嬉しそうに答えた。
「嬉しい?」
「うん」と元気に答えると、彼は今度は暢に向かって言った。「パパも嬉しい?」
 暢は突然のことに口ごもった。「う、嬉しいよ」
「パパも僕とおんなじだね」と佑太はニコニコしていた。
 佑太を風呂に入れ寝かしつけなければならなかったから、美里と百合子は早々にアパートを後にした。
「ひとつ、アドバイスいい?」と百合子が美里に言った。
「ええ」
「美里さんは女性らしいのね。尽くすタイプね。…思うんだけど、あそこまでしてあげる必要ないわ」
「もしかして、やりすぎっていうことですか?」
「いいのよ、今までのことは。私に考えがあるの。これからはもっとドライに接するのよ」
「ドライ?」
「少しの間、見て見ぬふりで、至れり尽くせりはやめてみるのよ」
 百合子はその晩の彼らの様子でわかったことがあるようだった。
「あそこまで尽くさせておいて、あきれるわ」美里と別れるなり彼女は呟いた。
9

秋の長夜ですが
子連れのやもめ男には
関係ないようですね。
花火もくすぶらないで
全部咲ききってしまってよかったです。
明日からは
新たな展開、とうとうあの人物が…!
目次・登場人物・見どころは
こちらから ↓

目次 ▼△あの人は広い傘をもっている△▼




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9 一滴 by (C)ひでわくさん
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ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
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