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2019年08月14日

(詩) 茜空には届かない 〜朝顔の詩(うた)〜  2019


明け方の爽やかな陽射しに呼びかけられ 
目覚めた朝顔は、
愛の喜びを知り、
満面の笑顔を広げました★

6904405朝顔 by sae.jpg



「 茜空には届かない 」
〜朝顔の詩(うた)



 朝顔は朝が好き
 朝日に向かって大輪を開く
 雨の日も 晴れの日も

 ありきたりの日常だけど
 あきが来るまで 咲き続けよう
 鮮やかな青 淡いピンク

 青空に憧れて
 熱い思いに心を焦がす
 甘い夢 淡い想い

 あの人が通る道
 歩いていく後姿
 朝顔の滝壁が涼しげに揺れている

 朝顔は朝が好き
 赤い夕日は見たことがない
 あんなに丈を伸ばしても
 茜空には届かない


朝顔が夢見るものは
朝日が昇る夜明けが来ること
明るい未来か 
明日への希望か

暑い夏は 晴れの舞台
ありったけの力でつるを伸ばし駆け上る
厚い緑のカーテンも 竿のタワーも

朝顔は朝が好き
朝露に濡れながら
愛に命をかけるけど
明るい間に花を閉じる


朝は愛に目覚め
昼は愛に身を焦がし
夕は愛の余韻に浸り目を閉じる
夜は愛のゆりかごに揺られ
また新しい朝が来て 
希望の中で花を開く


朝顔は朝が好き
朝日に向かって大輪を開く
雨の日も 晴れの日も

朝顔は朝が好き
赤い夕日は見たことがない
あんなに丈を伸ばしても
茜空には届かない




朝顔の「あ」の頭韻でつづった詩。
「紫陽花は雨が好き」という詩を
もじって作り始めましたが、
全然趣きの違う詩になりました。

太陽が照り輝く日中をすぎると、
朝顔は陰りを見せはじめます。
あんなにひろげていた花は
夕方までには閉じてしまいます。
日没の慈愛に満ちたオレンジの光が 
きりりと閉ざされた白い蕾によく映えます。
そして、朝になると
また かわいい花を開くのです。

2連目「あきが来るまで」は
「秋が来るまで」と、
「飽きがくるまで」の
掛詞(かけことば)
「亜紀が車で」ではありません…(笑)




よいい一日 よい夢を

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写真は:朝顔  by saeさん
「写真素材 フォトライブラリー」からダウンロードしました
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京都と関東のとある海沿いの町を舞台にした物語
 雪洗YOU禅物語 
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シャボン玉飛んだ
映り込みの家庭
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目次は こちら


小説 ▼△あの人は
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忘れられた零地点(ゼロポイント)
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「ひのくに物語」全59話完結!




プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
ヨーロッパ滞在歴≒ボランティア歴ありの、三男一女の母。

見えない世界、霊界、神様について、人生については、もう一つのブログをどうぞ。
夢を叶えたい人、カウンセリング募集中!(四柱推命鑑定も可。)
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「季節の詩 愛の詩2019」一覧

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2019年07月19日

38 《雪洗YOU禅物語’19》 泡になった人魚姫1  〜盛夏篇〜



小説 ▼△ 雪洗友禅物語 △▼
ゆきあらいゆうぜんものがたり
山モミジの花


京都での圭一と香苗
求婚後の二人です。
梅雨は明け、夏が来ました★



《 盛夏篇 》



  十四章 泡になった人魚姫



 次の朝、香苗は結美さんと朝食の後片付けをしていて、爽雲はまだ一歳の娘の世話で、寝室に行ってしまった。
 竹内家の兄弟たちは、めずらしそうに私を眺め、二人でこそこそ何か話していた。
「昨夜から何か気になるなあ。私の顔に何か付いている?」
「お姉ちゃんの持ってはる写真の人やんか~」と兄が言うと、弟が言った。
「でもこんなおっさん違うし」
「おっさんはないだろ、お姉ちゃんと結婚する人なんだから」と私は言った。
「そやけどなぁ…」子供たちは何か言いたげだった。
「どんな写真?」
「高校生くらいの。もしかして、おっさんの若い頃?」
 戻って来た香苗に訊いてみた。
 彼女がハンドバックを持って来て写真を取り出そうとした時、何かハンカチにくるんだものが転がり落ちた。私が拾い上げると、それはべっ甲の簪(かんざし)だった。
 時を経て、色も艶も増した思い出に繋(つな)がるもの。あげた時はまだ淡い黄色だったが、香苗の手に触れられて光沢のある飴色に近づいてきている。
 私はその簪を香苗に手渡し、香苗は手帳に挟んであった、ちょっと古ぼけた写真を取り出した。
 それは、まさしく私が高校生の頃、香苗の家によく出入りしていた頃の写真だった。
「これをまだ持っていたの?」
「お兄ちゃんの写真って、新しいのは全然ないから」と香苗は言った。
「今度からは、写真も一緒にたくさん撮ろう」と私は言った。
 すると兄弟がまた割り込んできて言った。「お姉ちゃん、このおっさんと結婚するん?」
「そうよ。でも、そんなふうに呼ばないで」
「わかったし」と、彼らは香苗にはやけに素直だった。
「そや、いつか迎えに来てくれはるて言うてたやん」
「そや、王子様なんやって」二人は口々に言った。
「いつ結婚するん?」
「これから、いい日を決めるんだよ」
「そやったら、結婚するまでは、お兄ちゃんて呼んだげるワ」
 そんなやり取りをしながら、彼らにも祝福を受けた。
 兄弟が私たちの会話を聞いていたからか、やたら写真を撮られた後、家族全員に見送られて、竹内家を出た。
86

引き続き、↓次の回もご覧ください。






2011.03.04 鎌倉 報国寺 竹林の空


京都での圭一と香苗の
初デートは…★


 京都にいて、こんなに心が晴れ晴れしたことは、かつてなかった。
 以前の私は、自分はどこで過ごしても同じというような、いつも、何か抑えていて、四季の移り変わりも人ごとのようで、その美しさに対しても無関心で、ただただ淡々と心を忍んできた。その頃は、何かを抑えているつもりも、耐え忍んでいるつもりもなかったのだが。

 以前よく訪れた山院を、今回は二人で行った。
 本殿に向かって、並んで手を合わせて祈った。香苗の祈る姿は私を更に真摯な思いにさせた。
 その日は、薄曇りで、幸い昨日のような暑さはなかった。
 京都は祇園祭の月ではあり、宵々々山、宵々山と月後半から週を追うごとに、徐々に人が膨れ上がるのだが、7月初旬の今頃は、その波はきていなかった。また、観光地とはいえ、その地の人しか知らない穴場のような静かな場所がある。
 木々の合間に二人で立っていると、不思議な時間の流れを感じた。
 私は香苗を抱き寄せ、その愛しい髪を撫で、頬に触れた。
 うつむいている彼女の唇を求め、得た瞬間の心地よい安堵感。二人は実はずっと一つだったように感じた。
 年齢差ゆえに、考えればたった十歳差なのに、それゆえに出会えなかった私たちが、ようやく巡り遭った。京都千二百有余年の歴史の中で繰り返されてきた、出会いと別れ。私たちは、ようやく正しく会うことができた。
「愛しているよ。もう絶対に離れないし、放さない」
 私自身、この口が愛の言葉を囁くのを、初めて聞いた。
 私たちは笑顔を交わした。どうして、辛く虚しい時間を、離れて過ごしていられたのか。その時があればこそ、今こうしていられるのかもしれないが。
 
 ゆっくり歩いて、山院の別棟に腰掛けられる所をみつけた。
「ねえ圭兄ちゃん、来たい所があるって、ここのこと?」
「ああ、爽雲先生の所に来ながら、よく寄ってたんだ」
「不思議ね。カナもね、ここによく来たの。お寺にも」
 山と木々と山院の空気と魂が、私たちの祈りを聞いていてくれた。
「よくね、圭兄ちゃんのこととか、家族とか環ちゃんのこととか、ここで祈ったの。いつだったか、環ちゃんが幸せになるにはどうしたらいいんだろう、私がずっと一緒にいられるわけではないのにって祈ってて、竹内家に帰ったらね、ベンに会ったの。彼を知れば知るほど環ちゃんにぴったり≠チて思った」
 香苗の言うぴったり≠ヘ、まったくそれをその通りにする力があるようだ。
「環ちゃんは人に愛されて当然の人。一緒にいるだけで、その人を幸せにするもの。ちょっと現実の生活面では不安な面もあるけど、守ってくれる人がいれば大丈夫」
87
 
山院での二人のシーンは
まだまだ続きます




よい一日 よい夢を

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写真は:山モミジの花
by (C)akemiさん
鎌倉 報国寺 竹林の空
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「雪洗友禅物語」の登場人物と
あらすじは ↓ から
「雪洗友禅物語」登場人物

雪洗 家系図1
作品講評*あらすじ*「雪洗友禅物語」



プロフィール
ほんままゆみ(本名:栗原まゆみ)
物心ついた時には、何かを読んでいました。物語は小学生、詩作は中学生から始めるも、世界平和と結婚の夢の前に、一物書きになる夢は横に置いて、気づけば元文学少女に過ぎない、おばさんになっていました。子の乳離れを期に、書き溜めた小説を編集し始め、その後ブログをはじめました。
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2019年07月18日

37 《雪洗YOU禅物語’19》 人魚姫の日記 <片寄せる波>7  〜香苗・成長篇〜



今日は人魚姫の日記の
クライマックス!
小説 ▼△ 雪洗友禅物語 △▼
ゆきあらいゆうぜんものがたり
いつの間に


圭一が「泣いているのか」
それとも雨のせいでそう見えるのか
と思った香苗ですが
事実は…★


  (10年目)6月30日(月)

圭兄ちゃんに会ってしまった。
それも植野さんと一緒の時に。
もう耐えられなくて、
植野さんには「もう会えません。連絡しないで」
と、はっきり言った。

圭兄ちゃんに突然会ってしまった事で
涙が止まらなかったから、
植野さんにはいろいろきかれたけど、
答えることができなかった。

圭兄ちゃんが好き、ということは
圭兄ちゃんにも言えないのに、
どうして誰か他の人に言えるはずがない。

会えないでいるのはつらかった。
でも、他の人と一緒にいるのは、もっとつらい。

家に送ってもらったのに、
気がついたら雪洗屋の前にいて、
ショーウインドーを見ていた。
こういう着物が着れれば、
それだけで幸せになると思っていた。
圭兄ちゃんに一目会いたいけど、
会うことができない。

雨が降っていたのに、どれくらいお店の前に立っていたのか。
環ちゃんのお母さんが声をかけてくれた。
「どうしたの?びしょ濡れよ」と言われて
初めて、雨の中にいたことに気づいた。
「圭一に車出してもらうから待って」と言われて、
思わず首を振ってしまった。
傘を借りて帰ったけど、
とにかく今まで心がつまって涙にならなかった分、
どれほど泣いたかわからないくらい、泣いてしまった。

あのまま、雨に打たれて溶けてしまったらよかった。
人魚姫なら泡になって消えなければならないのに、
どうやって消えたらいいのか。。。
もう、ただ心を殺してるのはできないみたい。
遠くにいる圭兄ちゃんをただ待っている時の方がよかった。

その後は熱を出して寝込んでしまったから、
これは一昨夜の話。

今朝起きると圭兄ちゃんからメールが入っていた。
あんなに泣いたのはお兄ちゃんのせいなのに、
久し振りのメールが嬉しかったりして。



  7月4日(金)

今週はずっと仕事を休んでしまった。
最近パパもママも遼君まで、
なんかすごく優しい。熱も出してみるものかも。

あれから、時々圭兄ちゃんからメールが入る。
圭兄ちゃんが優しいのはよくわかっている。

ありがたいのは、植野さんからの連絡が一切ないこと。
申し訳ない気持ちはあるけど。

明日からの土日に京都に行って来る事になった。
結美さんからしきりに声を掛けられて、気晴らしになるかなあと思って。
84

「梅雨の長雨」の裏の部分ですね
そして明日は「梅雨明け宣言」と「真珠貝の告白」の裏部分
つまり日記の最終話となります。
引き続き、↓次の回もご覧ください。






時雨のあと・・・


涙でつづられた香苗の日記も
いよいよ最終話。
その思いが叶う日が…!★


   (10年目)7月5日(土)(翌日)

この日記と かんざしをお守りのように持って、京都に来た。
来た時は一人で来て、
それでも圭兄ちゃんのことばかり考えてしまうのが、
つらくてしかたなかったのに…。

いきなりでこの日記もびっくりするかもしれないけど。
今は、世界中に、そして神様に感謝したい気持ち。
今までの、胸につかえていたものが、すべて取れて、
世界で一番幸せ。
でも、こんなに泣いたのも初めて。
この間の雨の晩にあれほど泣いたのに、
涙ってキリがないくらい、あふれてくるものなんだ。

嬉しくて、何をどう書いたらいいかわからない。
圭兄ちゃんが京都に来てくれて、二人でずっと過ごした。

プロポーズされてしまった!
お兄ちゃんの気持ちがわかって、突然すぎて夢みたい。

今日は今まで言われた事のない
嬉しい言葉をたくさん言ってもらった。
初めて言われた言葉ばかり。
何度言われても嬉しい言葉ばかり。
忘れないように書き出してみよう。

「私が迎えに来るのをずっと待ってた?
私も君が大人になるのを待っていたんだ」

「もうずっと そばにいるよ」

「私のお嫁さんになってくれる?
結婚しよう」

子供の頃の約束をずっと覚えていてくれて、
約束はみんな守ると言ってくれた。

誰かの胸で泣くこと、
肩にもたれること、
手を握ってもらうこと。
その相手が圭兄ちゃんだということ。
どれもこれも嬉しいことばかり。

知らなかった、
お兄ちゃんの両手で私の手が包まれると、
冷房で冷えていたからじゃなくて、
とても温かくて、心が落ち着いた。

圭兄ちゃんが手ぶらで来てしまったから、
一緒に買い物をして、お兄ちゃんが買ってくれたのは、
どこか懐かしい感じのする花柄のワンピース。
とっても嬉しい。

買い物をするのも、
二人で並んで歩くのも、
初めてかもしれない。
もちろん、手をつないだり、
腕を組んで歩いたのも初めてだった。

今夜は竹内家に泊めてもらっている。
寝付けなくて、この日記をパラパラ見ていたら、
どのページも圭兄ちゃんのことばかり。
昔の私がかわいそうで、また泣いてしまった。

持ってきたのはこれ一冊だけだけど、
中学の時から併せたら何冊になるだろう。
今日が今までで一番嬉しい日。
でもこれからもっと幸せになる。

お休みなさい、泣き虫のかな。
明日からは笑顔のかなになる。 
85

笑顔のハッピー・エンドは、
幸せの始まりにすぎません。
次章からは、京都でのプロポーズ後の
圭一と香苗のお話の続きです。
「雪洗友禅物語」の登場人物と
あらすじは ↓ から
「雪洗友禅物語」登場人物

雪洗 家系図1
作品講評*あらすじ*「雪洗友禅物語」



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写真は:いつの間に
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